あこ)” の例文
「なんやこう、眼エの前がぱッとあこうなったり、真黒けになったりして、あんたの顔こって牛みたいに大けな顔に見えた」
(新字新仮名) / 織田作之助(著)
東の方と、南の方と、両方がガラス窓になってまして、それはとてもあこうて、朝やらおそうまでは寝てられしません。
(新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
はじめは物のかたちなどほの/″\見えておりまして、おうみのうみの水の色が晴れた日などにひとみにあこうつりましたのを今に覚えておりまするくらい。
盲目物語 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
「けど、お宅のお風呂場みたいにあこうしたら、あてえ等よう這入りまへん」
蓼喰う虫 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
始めて世の中があこなったような気イしたいいなさいますねん。
(新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)