“黎明”のいろいろな読み方と例文
読み方(ふりがな)割合
れいめい63.4%
しののめ14.3%
よあけ11.6%
しのゝめ2.7%
あけがた1.8%
あさあけ1.8%
あかつき0.9%
あけ0.9%
あけぼの0.9%
あした0.9%
(他:1)0.8%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
“黎明”を含む作品のジャンル比率
文学 > フランス文学 > 小説 物語19.2%
文学 > 日本文学 > 小説 物語1.6%
文学 > 日本文学 > 詩歌1.5%
(注)比率=対象の語句にふりがなが振られている作品数÷各ジャンルの合計の作品数
黎明れいめいの明るみのうちに透かし見ると、抜き身のサーベルらしいひらめきも見え、鉄の鎖を動かしてるような響きも聞こえた。
しかしもうその時には、塔の上層に黎明れいめいが始まっていて、鐘群の輪郭がっと朧気おぼろげに現われて来た。
聖アレキセイ寺院の惨劇 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
燈心に花が咲いて薄暗くなった、橙黄色だいだいいろの火が、黎明しののめの窓の明りと、等分に部屋を領している。
護持院原の敵討 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
さざなみ一つ立たぬ水槽の底には、消えかゝる星を四つ五つちりばめた黎明しののめの空が深く沈んでゐた。
天鵞絨 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
主翁は歩きながら空を見た。ところどころ雨雲の切れた黎明よあけの空に、うすい星の光があった。主翁はんと云っても黎明であると思って嬉しかった。
黄灯 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
石川はやっと女をなだめて、ともにれて往くことにして黎明よあけを待って出発した。
唖娘 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
カア/\と黎明しのゝめつぐからす諸共もろとも白々しら/\が明けはなれますと
心眼 (新字旧仮名) / 三遊亭円朝(著)
——其間そのかんたゞ一歩いつぽだ。なるほど黎明しのゝめ
牧羊神 (旧字旧仮名) / 上田敏(著)
かくて二人ふたり一山ひとやまの落ち葉燃え尽くるまで、つきぬ心を語りて黎明あけがた近くなりて西の空遠く帰りぬ。
(新字新仮名) / 国木田独歩(著)
黎明あけがたに兵站部の軍医が来た。けれどその一時間前に、渠は既に死んでいた。一番の汽車が開路開路のかけ声とともに、鞍山站に向かって発車したころは、その残月が薄く白けてさびしく空にかかっていた。
一兵卒 (新字新仮名) / 田山花袋(著)
いかに黎明あさあけあさじほ
草わかば (旧字旧仮名) / 蒲原有明(著)
輝く空の黎明あさあけに、
独絃哀歌 (旧字旧仮名) / 蒲原有明(著)
全濡びつしよりになつたまゝ黎明あかつきかぜさむさうふるへて
『今だ。咲き出づる時は今だ。おれの年頃も、世の中の黎明あけるのも。……何だか、そんな気がするなあ』
山浦清麿 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
今よりしばさき、晝にさきだつ黎明あけぼのの頃、汝の魂かの溪を飾る花の上にて汝の中に眠りゐたるとき 五二—五四
神曲:02 浄火 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
黎明あけぼの朝の時に勝ちてこれをその前よりわしらしめ、我ははるかに海の打震ふを認めぬ 一一五—一一七
神曲:02 浄火 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
しかせむわれも黎明あしたまで。
独絃哀歌 (旧字旧仮名) / 蒲原有明(著)
その夜の黎明ひきあけに、お島が酔潰えいつぶれた作太郎の寝息をうかがって、そこを飛出した頃には、おしまいまで残ってつい今し方まで座敷で騒いで、ぐでぐでに疲れた若い人達も、もう寝静ってしまっていた。
あらくれ (新字新仮名) / 徳田秋声(著)