“ひきあけ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
引明50.0%
払暁20.0%
引開10.0%
未明10.0%
黎明10.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
夜の引明(ひきあけ)になると、花はあわただしくも自らその唇を閉ぢた。夏の太陽の押しつけがましい接吻をさも厭がるかのやうに。
独楽園 (新字旧仮名) / 薄田泣菫(著)
修辞はいっさい抜きにして、僕はただ厳然たる事実のみを申し上げているのです。たぶん、明日の夜の払暁(ひきあけ)には、その姿を、防堤の上で御覧になるでしょう
潜航艇「鷹の城」 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
引開(ひきあけ)見ればお光は已(すで)にはや庄兵衞をば刺留(しとめ)つゝ今や自害(じがい)をなさんとする景樣(ありさま)なるに大きに慌忙(あわて)ヤレ待(まて)暫(しば)しと大聲(おほごゑ)を揚(あげ)んと爲(なし)しが夜隱(やいん)のこと設(もし)も長家へ漏聞(もれきこ)え目を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
引開(ひきあけ)て直しける雪踏(せつた)の鼻緒(はなを)の最(いと)太(ふと)き心を隱す元益が出てしづ/\進み入に店の者等は之を見れば年(とし)未(ま)だ三十路(みそぢ)に足(たら)ざれど人品(じんぴん)骨柄(こつがら)賤(いや)しからず黒羽二重(くろはぶたへ)に丸の中に桔梗(ききやう)の紋(もん)附(つき)たる羽織(はおり)を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
夜更(よなか)に目敏(めざと)い母親の跫音(あしおと)が、夫婦の寝室(ねま)の外の縁側に聞えたり、夜(よ)の未明(ひきあけ)に板戸を引あけている、いらいらしい声が聞えたりした。
あらくれ (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
その夜の黎明(ひきあけ)に、お島が酔潰(えいつぶ)れた作太郎の寝息を候(うかが)って、そこを飛出した頃には、お終(しまい)まで残ってつい今し方まで座敷で騒いで、ぐでぐでに疲れた若い人達も、もう寝静ってしまっていた。
あらくれ (新字新仮名) / 徳田秋声(著)