“黒羽二重”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
くろはぶたえ62.5%
くろはぶたへ37.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
黒羽二重くろはぶたえの衣服が血みどれになって、それに引上げのとき小屋の火を踏み消したとき飛び散った炭や灰がまだらについていたのである。
阿部一族 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
あたまをチャンと本多ほんだにとりあげて、肩に継布つぎが当たってるけれども、黒羽二重くろはぶたえのぞろりとした、袂の紋つきを着ています。
丹下左膳:02 こけ猿の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
たづさへて相隨あひしたがひ山内伊賀亮には黒羽二重くろはぶたへ袷小袖あはせこそで柿染かきぞめ長上下なががみしもその外赤川大膳藤井左京さきやう皆々麻上下にてつゞいて隨ひ來る其行粧そのぎやうさう威風ゐふう堂々だう/\として四邊を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
さて、気がついて、相手を見ると、黒羽二重くろはぶたへの小袖に裾取すそとりもみうらをやさしく出した、小肥こぶとりな女だつた。
世之助の話 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)