“白羽二重”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
しろはぶたえ68.8%
しろはぶたへ31.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
と風呂敷をひらきまして、中から取出したは白羽二重しろはぶたえ一匹に金子が十両と云っては、其の頃では大した進物で、これを大藏の前へ差出しました。
菊模様皿山奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
くび白羽二重しろはぶたえを捲きつけて、折り鞄を提げ、爪皮つまかわのかかった日和下駄ひよりげたをはいて、たまには下宿へもやって来るのを、お庄もちょいちょい見かけた。
足迹 (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
友染いうぜんきれに、白羽二重しろはぶたへうらをかさねて、むらさきひもくちかゞつた、衣絵きぬゑさんが手縫てぬい服紗袋ふくさぶくろつゝんで、そのおくつた、しろかゞや小鍋こなべである。
銀鼎 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
唯継は例のおごりて天をにらむやうに打仰うちあふぎて、杖の獅子頭ししがしら撫廻なでまはしつつ、少時しばらく思案するていなりしが、やをら白羽二重しろはぶたへのハンカチイフを取出とりいだして、片手に一揮ひとふりるよと見ればはなぬぐへり。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)