“しろはぶたへ”の漢字の書き方と例文
語句割合
白羽二重100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
こゝろつて、おもはず、ひたつたひざが、うつかり、そでおも掻巻かいまき友染いうぜんれると、白羽二重しろはぶたへ小浪さゞなみが、あをみづのやうにえりにかゝつた。
続銀鼎 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
白羽二重しろはぶたへのハンカチイフに涙をおほへる指に赤く、白く指環リングの玉を耀かがやかしたる、ほとんど物語の画をもるらん心地して、この美き人の身の上に何事の起りけると、豊は可恐おそろしきやうにも覚ゆるぞかし。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
苦痛くつうかほの、みにくさをかくさうと、うらおもておなゆきの、あつく、おもい、外套ぐわいたうそでかぶると、またあをかげに、紫陽花あぢさゐはなつゝまれますやうで、白羽二重しろはぶたへうら薄萌黄うすもえぎがすツととほるやうでした。
雪霊続記 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)