“苦痛”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
くつう55.8%
くるしみ32.5%
いたみ7.8%
くる1.3%
くるしさ1.3%
つらさ1.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
とその家庭かてい苦痛くつう白状はくじやうし、ついにこのしよ主人公しゆじんこうのち殺人さつじん罪人ざいにんなるカ……イ……をともなひてその僑居けうきよかへるにいた一節いつせつきはめて面白おもしろし。
罪と罰(内田不知庵訳) (旧字旧仮名) / 北村透谷(著)
うしてこの無邪気な少年の群を眺めるといふことが、既にもう丑松の身に取つては堪へがたい身の苦痛くるしみを感ずるなかだちとも成るので有る。
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
彼はさゝやけり、我は彼がかく彼等を痩せしむる正義の苦痛いたみを感ずるところにてゼントゥッカといふを聞きし如くなりき 三七—三九
神曲:02 浄火 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
充分の金でもあればまだ何とか工夫もつかうが、ただ信仰の中に祈つて与へられた金で頼つてくる凡てのものに善意を以て施して行くことは苦痛くるしい、言葉にたとへ難ない仕事である。
背後うしろから押される苦痛くるしさに、源は人を分けて特別席の幕外へ出ました。殿下はまた熱心に馬を見給う御様子。参事官なぞは最早もう飽果てて、八つが岳の裾に展がる西原の牧場を望んでおりました。
藁草履 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
こうした御慣れなさらない山家住やまがずまいのことですから、さて暮して見れば、都で聞いた田舎生活いなかぐらし静和しずかさと来て寂寥さびしさ苦痛つらさとは何程どれほど相違ちがいでしょう。
旧主人 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)