“寂寥”のいろいろな読み方と例文
読み方(ふりがな)割合
せきりょう77.7%
せきれう7.7%
さびしさ6.2%
しん1.5%
せきりよう1.5%
ひっそり1.5%
さびし0.8%
さびしみ0.8%
さびしら0.8%
さみしさ0.8%
(他:1)0.7%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
“寂寥”を含む作品のジャンル比率
文学 > フランス文学 > プロヴァンス文学100.0%
文学 > 英米文学 > 詩57.1%
文学 > ドイツ文学 > 詩30.8%
(注)比率=対象の語句にふりがなが振られている作品数÷各ジャンルの合計の作品数
新吉のようにもう夢のほか感情の歯の力を失ったものは彼のような男にすれ違っただけで自分の青白い寂寥せきりょうが感じられた。
巴里祭 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
それはたとえようもない寂寥せきりょうを二人のあいだへ呼ぶように、シュク、シュク……と途絶えのない嗚咽おえつだった。
私本太平記:01 あしかが帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
陰鬱いんうつ! 屈托くつたく! 寂寥せきれう! そしてぼくには何處どこかに悲慘ひさんかげさへもえるのである。
湯ヶ原より (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)
最早始めに来た時に感じたやうな「孤独」と「寂寥せきれう」とをかれは感じなかつた。
ある僧の奇蹟 (新字旧仮名) / 田山花袋(著)
盛な歓楽の声は二階に湧上つて、屋外そとに居る二人の心に一層の不愉快と寂寥さびしさとを添へた。
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
終日懊悩おうのう。夕方庭をぶら/\歩いた後、今にも降り出しそうな空の下に縁台えんだいに腰かけて、庭一ぱいに寂寥さびしさく月見草の冷たい黄色の花をやゝ久しく見入った。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
にわかに暗くなった雪の山、その白雪を踏みしだき大勢の足音が聞こえたが、それも次第に遠退いて行き、寂寥しんとして人影もない。
蔦葛木曽棧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
寂寥しんとした森の下を、墓所に附いて、薄暮合いに蹴込けこみ真赤まっかで、晃々きらきら輪が高く廻った、と思うと、早や坂だ。
吉原新話 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
(前略)妖火静まつて後を見れば、寂寥せきりようとして一物無く、家屋広園悉く潰え、白骨塁々雑草離々人語鳥声聞ゆるもの無し。而て白骨は彼の家人、即ち妾婢幼児なりき。
高島異誌 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
物鬱ものうつとして、寂寥せきりようのきはみを尽すをりしもあれ、
海潮音 (新字旧仮名) / 上田敏(著)
鳥より他には声を立てるもののないような、その寂寥ひっそりとした森の中から、祠は一目に農耕の部落むら俯瞰ふかんしていた。
或る部落の五つの話 (新字新仮名) / 佐左木俊郎(著)
談話はなしは尽きて小林監督は黙って五分心の洋燈ランプを見つめていたが人気の少い寂寥ひっそりとした室の夜気に、油を揚げるかすかな音が秋のあわれをこめて、冷めたい壁には朦朧ぼんやりと墨絵の影が映っている。
駅夫日記 (新字新仮名) / 白柳秀湖(著)
——停車の時計、六時を五分過ぎ、下りの汽車を待つ客七、八人、声立てて語るものなければ寂寥さびしさはひとしおなり。
わかれ (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
気まぐれな不摂生ふせつせいのあとのいたましい寂寥さびしみ
東京景物詩及其他 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
世は寂寥さびしら眞晝時まひるどき
牧羊神 (旧字旧仮名) / 上田敏(著)
私はいつか千代子と行き会ったかの橋の欄干おばしまって、冬枯れの曠野ひろのにションボリと孤独ひとりみ寂寥さみしさを心ゆくまでに味わうことも幾たびかであった。
駅夫日記 (新字新仮名) / 白柳秀湖(著)
寂寥さみしらや、空の色なほあけににほひのこれど、
邪宗門 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)