“隈々”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
くまぐま72.2%
くま/″\11.1%
クマヾヽ11.1%
クマグマ5.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
輪郭の正しい目鼻立ちの隈々くまぐまには、心の中からわいて出る寛大な微笑の影が、自然に漂っていて、脂肪気のない君の容貌ようぼうをも暖かく見せていた。
生まれいずる悩み (新字新仮名) / 有島武郎(著)
友の眠に就きし後、われは猶やゝ久しく出窓に坐して、かたを眺め居たり。こゝよりはたゞに廣こうぢの隈々くま/″\迄見ゆるのみならず、かのヱズヰオの山さへ眞向まむきに見えたり。
光りの暈は、今は愈々明りを増して、輪と輪との境の隈々クマヾヽしい處までも見え出した。
死者の書 (旧字旧仮名) / 折口信夫釈迢空(著)
山を照し、谷を輝かして、アマる光りは、又空に跳ね返つて、残る隈々クマグマまでも、鮮やかにうつし出した。
死者の書 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)