“くまぐま”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:クマグマ
語句割合
隈々65.0%
隅々25.0%
曲々5.0%
隅隅5.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
遊女はやや老いて人もすさめなくなると、いよいよ歌謡と酒との昂奮こうふんを借りて、男女たがいの心の隈々くまぐまを探りあい、求め難い安住の機会をとらえようと努める。
木綿以前の事 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
胸の隅々くまぐまに、まだその白いはだ消々きえぎえに、うっすらと雪をかついで残りながら、細々と枝を組んで、肋骨あばらぼねが透いて見えた。
沼夫人 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
月が松島湾の曲々くまぐまを限りなく照していました。
大菩薩峠:34 白雲の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
殊に彼等の生きてゐた時代は仏蘭西フランスのロココ王朝と共に実生活の隅隅くまぐまにさへ美意識の行き渡つた時代だつた。
澄江堂雑記 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)