“すみずみ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
隅々94.6%
隅隅4.1%
角々1.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
こうして見ると旧劇と云うものはずいぶん田舎の隅々すみずみにまでも行きわたって、深い根底を据えていることが察せられる。———
蓼喰う虫 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
平三郎は刀の異状に力を得て、若党と三人で松明たいまつけて庭の隅隅すみずみを調べて廻った。曇った空に鬼魅きみ悪い冷冷ひえびえする風が出ていた。庭には何の異状もなかった。
水面に浮んだ女 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
角々すみずみは暗黒に翳り、ただ中央だけが往来からの余光でかすかに明るい。近くにはランプも無く、また窓は埃が厚く積っているので、我々はただお互にその輪廓を見止め得るだけであった。