猫町:散文詩風な小説 (新字新仮名) / 萩原朔太郎(著)
その夢想は、彼の魂のあらゆる隅々から、彼の進路のあらゆる石ころから、泉のようにほとばしり出ていた。彼は幻覚者のような状態に生きていた。
ジャン・クリストフ:07 第五巻 広場の市 (新字新仮名) / ロマン・ロラン(著)
十二支考:04 蛇に関する民俗と伝説 (新字新仮名) / 南方熊楠(著)
時代閉塞の現状:(強権、純粋自然主義の最後および明日の考察) (新字新仮名) / 石川啄木(著)
新書太閤記:05 第五分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
ベートーヴェンの音楽は美しく強大ではあるが、世界の隅々には、いつの世にも、少なからざる「ベートーヴェン嫌い」のあることを無視するわけにはいかない。
しかしそれが活きて流れておれば、いつの間にか適当な自然淘汰が行われて、必要な知識の集積が、実験室の記憶となって、その室の隅々まで浸みて残るのである。
はつ恋 (新字新仮名) / イワン・ツルゲーネフ(著)
キャラコさん:01 社交室 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
Kは、レーニがこの部屋に隠れていまいかと思い、商人に隅々まで捜させたが、部屋はからっぽだった。裁判官の絵の前でKは、商人の後ろからズボンつりをつかんで押しとどめた。
隅々を調べてみて当惑の色はいよいよ深く
大菩薩峠:02 鈴鹿山の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
そして時間つぶしに、それを隅々までまた読み返してると、ある地名にはっとした。どうも覚えがあるようだった。
ジャン・クリストフ:06 第四巻 反抗 (新字新仮名) / ロマン・ロラン(著)
小泉八雲の家庭生活:室生犀星と佐藤春夫の二詩友を偲びつつ (新字新仮名) / 萩原朔太郎(著)