“堂母”の読み方と例文
読み方割合
ドーモ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
クララはやはりこの堂母ドーモのこの座席に坐っていた。着物を重ねても寒い秋寒に講壇には真裸まっぱだかなレオというフランシスの伴侶なかまが立っていた。
クララの出家 (新字新仮名) / 有島武郎(著)
山の上の春の空気はなごやかに静かに部屋に満ちて、堂母ドーモから二人が持って帰った月桂樹と花束の香を隅々すみずみまでめていた。
クララの出家 (新字新仮名) / 有島武郎(著)
窓からは、朧夜おぼろよの月の光の下に、この町の堂母ドーモなるサン・ルフィノ寺院とその前の広場とが、滑かな陽春の空気に柔らめられて、夢のように見渡された。
クララの出家 (新字新仮名) / 有島武郎(著)