“徘徊”のいろいろな読み方と例文
読み方(ふりがな)割合
はいかい75.9%
はいくわい10.6%
うろつ2.9%
さまよ2.9%
たもとほ1.2%
もとほり1.2%
うろうろ0.6%
うろ/\0.6%
たちまわ0.6%
たもと0.6%
(他:5)2.9%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
“徘徊”を含む作品のジャンル比率
文学 > 日本文学 > 小説 物語2.8%
文学 > 日本文学 > 日記 書簡 紀行1.4%
文学 > 日本文学 > 小説 物語(児童)0.5%
(注)比率=対象の語句にふりがなが振られている作品数÷各ジャンルの合計の作品数
真夜中ごろ、オーアンの凹路おうろの方に当たって、一人の男が徘徊はいかいしていた、というよりも、むしろはい回っていた。
二人は両方に立ち別れて、なつめの葉が黄ばんでいる寺の塀外へいそと徘徊はいかいしながら、勇んで兵衛の参詣を待った。
或敵打の話 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
獅子しゝ猛狒ゴリラが、一頭いつとうでも、二頭にとうでも、其邊そのへん徘徊はいくわいしてつては
めるのをかないで、墓原はかはら夜中よなか徘徊はいくわいするのは好心持いゝこゝろもちのものだと
星あかり (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
「こうこう仙果さん。大きな声をしなさんな。その辺に八丁堀はっちょうぼりの手先が徘徊うろついていねえとも限らねえ……。」
散柳窓夕栄 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
『早くけえつて寢るこつた。恁麽こんな時何處ウ徘徊うろつくだべえ。天理樣拜んで赤痢神が取附とつつかねえだら、ハア、何で醫者藥がるものかよ。』
赤痢 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
坂道を下りつくし、町のちまたに出て小路こうじの中に姿を没したと見えたが、その後は、どこをどうして徘徊さまようているか消息が分らない。
大菩薩峠:31 勿来の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
それでもいくらかはね運動うんどうにぶつてるのかはるのやうではなくひく徘徊さまようて皺嗄しやがれたのどらしてる。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
秋ふかみ みやの玉がき よりそへて 飛鳥あすかの子らの 徘徊たもとほるらし
大和古寺風物誌 (新字新仮名) / 亀井勝一郎(著)
思ひかね徘徊たもとほるらむぬば玉の黒豹いまだ独りならし
河馬 (旧字旧仮名) / 中島敦(著)
あふさきるさの徘徊もとほりに、身の鬱憂を紛れむと、
海潮音 (新字旧仮名) / 上田敏(著)
あふさきるさの徘徊もとほりに、身の鬱憂を紛れむと、
海潮音 (旧字旧仮名) / 上田敏(著)
かれ半年はんとし無職むしょく徘徊うろうろしてただパンと、みずとで生命いのちつないでいたのであるが、その裁判所さいばんしょ警吏けいりとなり、やまいもっのちにこのしょくするまでは、ここにつとめっていたのであった。
六号室 (新字新仮名) / アントン・チェーホフ(著)
かれ半年はんとし無職むしよく徘徊うろ/\してたゞパンと、みづとで生命いのちつないでゐたのであるが、其後そのご裁判所さいばんしよ警吏けいりとなり、やまひもつのちしよくするまでは、こゝつとめつてゐたのであつた。
六号室 (旧字旧仮名) / アントン・チェーホフ(著)
「弓掛の部落の仲間内に謀反人があるということをチラリと耳に挟んだので、吟味所あたりをそんな野郎が徘徊たちまわっていないでもないと、それを案じてやって来たのさ」
蔦葛木曽棧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
徘徊たもとほる象の細目ほそめさか諦觀あきらめの色ものうげに見ゆ
河馬 (旧字旧仮名) / 中島敦(著)
子供一人菓子も投げねば長き鼻をダラリブラリと象徘徊たもとほる
河馬 (旧字旧仮名) / 中島敦(著)
ある時は須田の堤の上、ある時は綾瀬の橋のなかばより雲はるかに遠く眺めやりしの秩父嶺の翠色みどり深きが中に、明日明後日はこの身の行き徘徊たもとおりて
知々夫紀行 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
へその下を住家として魂が何時の間にか有頂天外へ宿替をすれば、静かには坐ッてもいられず、ウロウロ座舗を徘徊まごついて、舌を吐たり肩をすくめたり思い出し笑いをしたり、又は変ぽうらいな手附きを為たりなど
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
「いきどほり」は怒りて發する能はず、氣の屯蹇ちゆんけんして徘徊もとほりて已まざる「いきもとほり」の約ででも有らう。
努力論 (旧字旧仮名) / 幸田露伴(著)
◯なお一例として三十八章末尾の鴉の記事を見るに「また鴉の子神に向いてよばわり食物なくして徘徊ゆきめぐる時鴉にを与うる者は誰ぞや」とある。
ヨブ記講演 (新字新仮名) / 内村鑑三(著)
青竜王の懸けた電話とは違って、本庁の方へは深更しんこうに及んでも「痣蟹ノ屍体ハ依然トシテ見当ラズ、マタ管下カンカニ痣蟹ラシキ人物ノ徘徊ハイカイセルヲ発見セズ」という報告が入ってくるばかりで、大江山課長の癇癪かんしゃくすじを刺戟するに役立つばかりだった。
恐怖の口笛 (新字新仮名) / 海野十三(著)