“半年”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
はんとし82.7%
はんねん17.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
都会とかいのあるくつてんへ、奉公ほうこうにきている信吉しんきちは、まだ半年はんとしとたたないので、なにかにつけて田舎いなかのことがおもされるのです。
風雨の晩の小僧さん (新字新仮名) / 小川未明(著)
しかし嫁の身になっても見るがいい。結婚して半年はんとしも立たないうちにおっとは出征する。ようやく戦争が済んだと思うと、いつのにか戦死している。
趣味の遺伝 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
むすめとうが死んでから半年はんねんの間、五百いおは少しく精神の均衡を失して、夕暮になると、窓を開けて庭のやみを凝視していることがしばしばあった。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
要吉ようきちは、東京のやまにある、あるさか水菓子屋みずがしや小僧こぞうさんです。要吉は、半年はんねんばかり前にいなかからでてきたのです。
水菓子屋の要吉 (新字新仮名) / 木内高音(著)