“田舎”のいろいろな読み方と例文
旧字:田舍
読み方(ふりがな)割合
いなか90.9%
ゐなか7.7%
でんしゃ0.4%
くに0.2%
ざえ0.2%
どさ0.2%
ひな0.2%
ドサ0.2%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
“田舎”を含む作品のジャンル比率
文学 > フランス文学 > 小説 物語53.8%
文学 > 日本文学 > 小説 物語(児童)9.2%
文学 > 日本文学 > 小説 物語8.0%
(注)比率=対象の語句にふりがなが振られている作品数÷各ジャンルの合計の作品数
細君のものにしては少し派出はで過ぎるが、これは多少景気のいい時、田舎いなかで買ってやったものだと今だに記憶している。
野分 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
これが彼が北の田舎いなかから始めて倫敦ロンドンへ出て来て探しに探し抜いて漸々ようようの事で探してた家である。
カーライル博物館 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
勿論もちろん田舎ゐなかには苅入かりいれときよくいねはいると、それからわづらう
高野聖 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
その夜のやうな時に、そんな田舎ゐなかで、しかもただひとりで居て、四方を未だ戸締りして居ない家が、彼を薄気味悪くした。
あるいは田舎でんしゃの風光、山村の景色等自己の実見せし者(かつ古人の画題に入らざりし者)をとらへ来りて、支那的空想にふけりたる絵画界に一生面を開かんと企てたり。
俳人蕪村 (新字旧仮名) / 正岡子規(著)
「なるほど、自分は漢の宗室のゆかりの者で、そうした系図からいえば、主たる位置に坐るべきでしょうが、生来鈍愚、久しく田舎でんしゃうちにひそみ、まだなにも各〻おのおのの上に立って主君たるの修養も徳も積んでおりませぬ。どうか今しばらく待って下さい」
三国志:02 桃園の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
多分喀血に吃驚して田舎くにの父母を呼んだのであらう。
続重病室日誌 (新字旧仮名) / 北条民雄(著)
「ははは……」と、梅三爺は笑いの中から煙を吐き出した。「やっぱり、田舎ざえの方ががすかな?」
土竜 (新字新仮名) / 佐左木俊郎(著)
上海へんの田舎どさ廻りの寄席芸人を集めた一座を、ニューヨークの大ジーグフェルドに次ぐ世界的大レヴュウ団にこしらえ上げたのはこの二人の仕業。
魔都 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
幾日となく降りつづいた雨のふと霽れて、青空の面にはまだ白い雲のちぎれちぎれに動いている朝まだき、家毎に物洗う水の音と、女供の嬉々として笑う声の聞える折から、竿竹売の田舎ひなびた太い声に驚かされて、犬の子は吠え
巷の声 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
心の優しいのも道理、このカーマス・ショオはブロードウェイ生粋のレビュー団でも何でもなく、実は上海から香港の間で駆り集めた田舎ドサ廻りの寄席芸人の一団で、中には昨日まで大馬路タマロの闇に咲いていたなどという劇しいのもいた。
魔都 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)