“蜥蜴”のいろいろな読み方と例文
読み方(ふりがな)割合
とかげ99.0%
せきえき1.0%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
腕はゆわかれ頭は欠けて雑草の波に打たれてるある像の上に、一匹の蜥蜴とかげが安らかな胸であえぎながら、じっと日光に浴して我を忘れていた。
これは先生が少し前に蜥蜴とかげが美くしいと云ったので、青く澄んだ以太利の空を思い出させやしませんかと聞いたら、そうだと答えられたからである。
ケーベル先生 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
袖にはくちなわ、膝には蜥蜴とかげあたり見る地獄のさまに、五体はたちまち氷となって、慄然ぞっとして身を退きましょう。
草迷宮 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
そうして、反絵が園を斜めに横切って、卑弥呼の石窖いしぐらを眺めて立った時、奴隷の蜥蜴とかげは一層曲りながら、石窖へ通る岩の上を歩いていった。
日輪 (新字新仮名) / 横光利一(著)
片翳かたかげりの、午後のまちではあったが、人っこ一人通らない閑静さで、蜥蜴とかげが、チョロチョロと歩道を横ぎってゆくほどだった。
田沢稲船 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)
今日生存する動物種族の中で、鳥類と蜥蜴せきえき類とは外観も習性もずいぶんはなはだしく異なり、これは鳥類かまたは蜥蜴類かという疑問の起るような曖昧な動物は一種もないから、二者の間の境界はすこぶる判然たるごとくに見える。
境界なき差別 (新字新仮名) / 丘浅次郎(著)