“葭戸”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
よしど94.1%
あしど5.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
古ぼけた葭戸よしどを立てた縁側のそとには小庭こにわがあるのやらないのやら分らぬほどなやみの中に軒の風鈴ふうりんさびしく鳴り虫がしずかに鳴いている。
すみだ川 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
それから壁には何百とも知れぬ講談の速記本がつまつてゐる。最後に古い葭戸よしどのかげには梅干を貼つた婆さんが一人、内職の花簪はなかんざしこしらへてゐる。
僻見 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
すすけた入口の格子戸も、乃至ないしはまだ葭戸あしどにも変らない、格子戸の中の古ぼけた障子の色も、すべてがいつもと変らないばかりか、家内もやはり日頃のように
妖婆 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)