“花簪”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
はなかんざし97.8%
かんざし2.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
本のしおりに美しいといって、花簪はなかんざしの房を仕送れば、ちいさな洋服が似合うから一所に写真を取ろうといって、姉に叱られる可愛かわゆいのがあり。
湯島詣 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
お作は何やら糸織りの小袖に着換えて、派手な花簪はなかんざしし、長火鉢の前に、灯影ひかげそむいて、うつむいたままぽつねんと坐っていた。
新世帯 (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
その上に飛ぶ金銀の蝶々を花簪かんざしに使う針金で浮かしてヒラヒラと動くようにして帯の唐草模様を絵刳えくみにした、錦絵とも舞台面ともまるで違った眼もまばゆい美しさの中に、阿古屋の似顔が
押絵の奇蹟 (新字新仮名) / 夢野久作(著)