“眩”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
くら31.5%
まぶ31.1%
まばゆ10.5%
まば8.6%
2.4%
まわ1.9%
1.7%
まぶし1.6%
めま1.6%
げん1.1%
めくる1.0%
めくるめ0.7%
くらま0.7%
くるめ0.7%
まぼ0.7%
くる0.6%
めまぐる0.6%
めまい0.5%
くらめ0.5%
まは0.5%
めくら0.5%
つぶや0.3%
0.1%
はゆ0.1%
ひらめ0.1%
まちつ0.1%
まどわ0.1%
めくらめ0.1%
めまひ0.1%
0.1%
0.1%
マブ0.1%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
叔父夫婦の虐待、終日の労働、夏のじりじりと眼もくらむ日に雇われて、十二時間の田草取り、麦の収穫の忙しい時にはほとんど昼飯を食う暇もない。
ネギ一束 (新字新仮名) / 田山花袋(著)
一八一四年七月から九月中旬までゼネバに滞在していたが、デ・ラ・リーブはデビーの名声にくらまさるることなく、ファラデーの真価を認め出した。
それは世の中の人がよくするやうなあの空とぼけたやうな笑ひでも、はぐらかすやうな笑ひでも、または何かしらまぶしいやうな笑ひでもありません。
死児変相 (新字旧仮名) / 神西清(著)
そしてその女の癖であざやかな色したくちを少しゆがめたようにしてまぶしそうにひとみをあげて微笑みかけながら黙っていた。
うつり香 (新字新仮名) / 近松秋江(著)
いかなる怒濤どとうにもほろぼされまいとする情意の熱がそこにまばゆいばかりの耀かがやきを放って、この海景の気分をまとめようとあせる。
目は細く、常に、日光をおそれるごとくまばゆそうであり、顔じゅう、茶色のを持ち、笑うと不気味な歯並びが刃物のように真白だ。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
春の日光が屋外に出ると暖くまばゆいが、障子をしめた斜南向の室内はまだ薄すり冷たく暗いというような日、はる子はぽっつり机の前に坐っていた。
沈丁花 (新字新仮名) / 宮本百合子(著)
草木の緑や、男女の衣服の赤や、紫や、黄のかすんだような色が、丁度窓から差し込む夕日を受けてまばゆくない、心持のい調子に見えていた。
青年 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
……が……しかし、ここで眼をわしたり何かしたら大変な事になると思ったので、モウ一度両手を突いて、気を取り直しつつソロソロと立ち上った。
一足お先に (新字新仮名) / 夢野久作(著)
ぎゃく囘轉まはるとうたのがなほり、ぬるほど哀愁かなしみべつ哀愁かなしみがあるとわすれらるゝ。
ただ山駕やまかごほうり込まれて、上から麻縄をかけられ、夜どおし目もまわるような早さで翌日も素ッ飛ばされていただけだった。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
半「そんな事を云ってもいかんよ、悪事を平気な泥坊とはいいながら、目をまわしたなりお蘭さんを此の本堂の下の石室いしむろの中へ生埋いきうめにしたね」
由「まことにお気の毒な事で、何とも申そうようがございません、定めてお聞でしょうが、おうちへお出入の指物屋が金に目がれて殺したんですとサ」
名人長二 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
御運とは申せ、力無き事とは申せ、御行末おんゆくすえの痛はしさを思へば、眼もれ、心も消えなむばかりと、涙を流して申し候。
ドグラ・マグラ (新字新仮名) / 夢野久作(著)
私も娘もよろこんだ。この辺の砂はまぶしいくらい白く、椰子やしの密林の列端はすそ端折はしょったように海の中に入っている。
河明り (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
口に含んだうがみずを、ゴロゴロとのどで鳴らしながら、まぶしげに、青空へ向けて顔をひっくりかえしていると、
松のや露八 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
ぐらっと、内匠頭は、こめかみに焼鏝やきごてを当てたようなめまいを感じた。口腔くちの渇いているせいか、声が、かすれていた。
新編忠臣蔵 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
その日になつて、女は素晴しく着飾つて来た。身動きするたびに、絹摩きぬずれの音がして、麝香猫じやかうねこのやうなにほひがぷん/\する。男はめまひがしさうになつて来た。
どこか雌豹めすひょうしのばせるしなやかな脚! 豪奢なミンクの毛皮をまとって、傍らに虎の膝掛けを置いて、人目をげんずるあでやかさの上に
グリュックスブルグ王室異聞 (新字新仮名) / 橘外男(著)
今のフラミニアは我をげんせしめず、我を狂せしめずして、漸く我心と膠着かうちやくすること、寶石のまばゆからざる光の、久しきを經て貴きことを覺えしむるが如くなりき。
小仏こぼとけささ難処なんじよを越して猿橋さるはしのながれにめくるめき、鶴瀬つるせ駒飼こまかひ見るほどの里もなきに
ゆく雲 (新字旧仮名) / 樋口一葉(著)
これにめくるめいたものであろう、啊呀あないまわし、よみじの(ことづけ)をめたる獅子を、と見る内に、幼児おさなごは見えなくなった。
春昼後刻 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
めくるめきつつもにげ行くを、猛然と追迫おひせまれる檳榔子は、くだんの杖もて片手突に肩のあたりえいと突いたり。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
これだけでもめくるめくばかりなるに、足許あしもとは、岩のそのつるぎの刃を渡るよう。
草迷宮 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
「アッハッハッ、この風で捕手いぬどもの眼をくらましとっ走るのよ! ……おかげで湯にもはいれた。……心と一緒に体も綺麗になったってものさ」
猿ヶ京片耳伝説 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
うーむと、服部太蔵は、仰向けにひっくりかえった。然し彼の浴びたのはミネ打ちであって、単に、眼をくらましたに過ぎないらしい。
夏虫行燈 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
源助に促されて硝子戸の中に入ると、目がくるめく程明るくて、壁に列んだ幾面の大鏡、洋燈ランプが幾つも幾つもあつて、白い物を着た職人が幾人も幾人もゐる。
天鵞絨 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
或場処は路が対岸に移るやうになつてゐる為に、危い略彴まるきばしが目のくるめくやうな急流に架つて居るのを渡つたり、又少時しばらくして同じやうなのを渡り反つたりして進んだ。
観画談 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
時刻は暮に近い頃だったから、日の色はかわらにもむねにも射さないで、まぼしい局部もなく、総体が粛然しゅくぜんかまびすしい十字のまちの上に超越していた。
満韓ところどころ (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
婆さんはれぼったいまぶちの奥から細い眼を出して、まぼしそうに豊三郎を見上げた。
永日小品 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
ブンと風をきり、五十メエトルも海にむかって、突き刺さって行く槍の穂先ほさきが、波にちるとき、キラキラッと陽にくるめくのが、素晴すばらしい。
オリンポスの果実 (新字新仮名) / 田中英光(著)
かべふすま天井てんじやうくらがりでないものはなく、ゆきくるめいたにはひとしほで
雪の翼 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
たださえ暑い陽が一層めまぐるしく、じっとりと手足が汗ばんできて、痛いほど全身がこそぐり回されるような、気がしてくるのです。
墓が呼んでいる (新字新仮名) / 橘外男(著)
その他は皆夢にすぎない、うごめく奇形な夢の断片、偶然に舞い立つ原子のほこり、人を笑わせあるいは恐れさせつつ過ぎてゆくめまぐるしい旋風にすぎない。
いやいや、かりに五ツぎぬを曳かせ、雲のびんずらに、珠のかざしかざさせなば……と、鬼六はめまいのような空想にとらわれた。
私本太平記:03 みなかみ帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
急にめまいがすると云って、額を押えながら引退ってしまいましたので、これ以上何も訊くことが出来ませんでしたが、お梶さんのこの様子を見て、この写真と文夫さんの自殺との間には、何等かの関係があるに相違ないと疑わずにはいられませんでした。
蛇性の執念 (新字新仮名) / 大倉燁子(著)
先づ、雲に隠れた巨人のかしらを染め、ついで、其金色の衣を目もくらめばかりに彩り、やがて、あまねく地上の物又物を照し出した。
葬列 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
くらめくばかりの電燈が、楽堂の周囲まわりに照り渡り、そこへ集まった聴衆のほくろさえ鮮かに見えるほどである。
沙漠の古都 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
目のひたお婆さんは、車に乗ると眼がまはると言ふので、昔御国替おくにがへの時乗つて来たやうな軽尻馬からしりうまをわざわざ仕立てゝ、町の通をほつくり/\とつて来た。
(新字旧仮名) / 田山花袋(著)
PAULパウル CLAUDELクラウデル が目をまはしたも道理だうり
南洋館 (新字旧仮名) / 与謝野寛(著)
それは皆、めくらむばかりの力で「闇夜」の中を運ばれてゆくもろい小舟の上に、相並んで結びつけられてる悲惨の仲間であった。
牛は暗闇から急にめくらむような明るい砂地に引き出されてはなはだ当惑のてい
「どうも、失敗しくじってばかりいる」と、にんじんはつぶやく——「それにやつらのきたねえよだれで、こら、指がべたべたすらあ」
にんじん (新字新仮名) / ジュール・ルナール(著)
と僕は、もう一度眼ばたきをしてつぶやいた。
吊籠と月光と (新字新仮名) / 牧野信一(著)
つよし、はげし、あまりにゆし、
春鳥集 (旧字旧仮名) / 蒲原有明(著)
ああ運命のはゆきをも、
泣菫詩抄 (旧字旧仮名) / 薄田泣菫(著)
が、やがて眼が微光のひらめきに慣れるにつれて、それが疑いもなくくらであり、しかも歯のない口をあんぐりと開いて、そこからすやすや、寝息が洩れているのを知った。
白蟻 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
本當ほんたうぬくとつたんだよなあ日輪おてんとさままでひどまちつぽくなつたやうなんだよ」おつぎはれいすこあまえるやうな口吻くちつきで一まい掛蒲團かけぶとんをとつた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
そして月桂樹の冠はFなる魔法使いの頭に落ち、Fなる魔法使いは、その名誉ある冠を以て、空想の少女をまどわさんとし、猩々緋しょうじょうひの舌を動かします。
レモンの花の咲く丘へ (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
「兄者人の定綱が、いつも云わるるには、殿のご大食には驚く、あの華奢きゃしゃなおからだで、朝などお汁を何杯もあがるなど、いつも驚嘆していますが、なるほど、これではご空腹もごむりではない……。盛綱めも今朝は、めくらめくほど、すき腹になり申した」
源頼朝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
米華は山のやうな画絹を前に、汗みづくになつて滝をき、山をき、鶴をき、亀をき、洋妾らしやめんのやうな観音様をき、神戸市長のやうな馬をきしてゐるうちに、到頭めまひがして自分にも判らぬやうな変な物をき出した。
北枕なぞを喰うた後で、外へ出て太陽光ひなたに当ると、眼がうてフラフラと足が止まらぬ位シビレます。
近世快人伝 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
「いえ、それでしたら御心配いりませんわ。私、もう五、六年も毎年葵原と一緒にヨットの練習をやっているんですもの——一度だって、ったこと御座いませんの——」
葵原夫人の鯛釣 (新字新仮名) / 佐藤垢石(著)
ソハアマリニマブシ。
光ノミ (新字旧仮名) / 北原白秋(著)