くらめ)” の例文
先づ雲に隱れた巨人のかしらを染め、ついで、其金色の衣を目もくらめく許に彩り、軈て、あまねく地上の物又物を照し出した。朝日が山の端を離れたのである。
葬列 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
くらめくばかりの電燈が、楽堂の周囲まわりに照り渡り、そこへ集まった聴衆のほくろさえ鮮かに見えるほどである。
沙漠の古都 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
何とも云えぬ香気が鼻から眼へかけて貞之進はまずくらめいた。
油地獄 (新字新仮名) / 斎藤緑雨(著)
先づ、雲に隠れた巨人のかしらを染め、ついで、其金色の衣を目もくらめばかりに彩り、やがて、あまねく地上の物又物を照し出した。朝日が山の端を離れたのである。
葬列 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)