“まばゆ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
88.4%
目映4.5%
目眩1.8%
眼眩1.8%
羞明1.8%
0.9%
0.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
多賀屋の二階二た間をち抜き、善美を尽した調度の中に、まばゆいばかりの銀燭に照されて、凄まじくも早桶はやおけが一つ置いてあったのです。
いかにも遥々した草原の上に柔い目映まばゆい光を一杯に浴び乍ら行はれてゐて、見てゐると、見れば見る程実に愉しげな歓喜に溢れた遊戯のやうに思はれてしまふのであつた。
霓博士の廃頽 (新字旧仮名) / 坂口安吾(著)
くて此処ここ其処そこよと捜し廻るうちに、夜が明けた。彼は目眩まばゆき朝日の光を避けて、岩の蔭を縫って歩いていると、不図ふと我眼の前に白い物のよこたわっているのを見付けた。
飛騨の怪談 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
その海岸の広場にある王宮といっても、簡易な三層の漆喰建しっくいだてであるが、ともあれ、オーマンをべる大元首のいますところ。花火、水晶の燭架キャンドル眼眩まばゆいなかに、今宵の客人がいと静かに参上する。
人外魔境:10 地軸二万哩 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
毫光ごうこうがさしているので、羞明まばゆくてなりません。
飼鶏は心あるごとくまばゆ洋燈ランプをとみこう見た。たてをも砕くべきその蹴爪けづめは、いたいたしげもなくお夏の襟にかかっている。
三枚続 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
活花いけばなの桃と柳はいうまでもありませんや、燃立つような緋の毛氈もうせんを五壇にかけて、まばゆいばかりに飾ってあります、お雛様の様子なんざ、私にゃ分りません、言ったって、聞いたって
三枚続 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
昇る朝陽にまばゆくキラキラと輝きながら永遠の神秘を約束して私の支配下に眠っている。
沙漠の古都 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)