“燦”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
さん33.3%
きら29.6%
きらめ15.1%
かがや10.2%
あざや2.2%
きらびや2.2%
きらび1.6%
あざやか0.5%
あき0.5%
あざ0.5%
うら0.5%
かが0.5%
かゞや0.5%
ぎら0.5%
ちりば0.5%
ぱっ0.5%
ぱつ0.5%
まばゆ0.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
驚きの声が、多勢の口をいて出ました。井戸の底にあるのは、——たる大判小判?——いやそんな生優しいものではありません。
折柄四時頃の事とて日影も大分いた塩梅、立駢んだ樹立の影は古廟築墻に染めて、不忍の池水は大魚のかなぞのようにめく。
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
むしろ貴族的な美しさと、年たつほど、かれてくる教養美とが、以前とはちがった光をもって、化粧や黒髪のほかにいてきた。
佃と伸子は食堂へ行ったが、華やかに装って談笑する人々、く食卓の光景は、今まるで彼女の心に迫る力を失ってしまった。佃は
伸子 (新字新仮名) / 宮本百合子(著)
汝これを知る、そはそがためにウティカにて汝は死をも苦しみとせず、大いなる日にかなるべきをこゝに棄てたればなり 七三—七五
神曲:02 浄火 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
ウルリーケは爽やかな大気を大きく吸い込んだが、おそらく彼女の眼には、そのかな光が錫色をした墓のように映じたことであろう。
潜航艇「鷹の城」 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
紅縮緬で覆面をしやかの大小を落とし差しにき、悠然と足を運ぶ様子に、腕に自信のあることが知れる。
紅白縮緬組 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
さていと美しと我に見えし球の中より一の火出づ、こはいと福なる火にて、かしこに殘れる者一としてこれよりなるはなかりき 一九—二一
神曲:03 天堂 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
かずかずの星辰は自分たちにある大きな永遠というものを示唆するかのように、強く、らかに光っていた。
しかして新しき視力わがに燃え、いかなる光にてもわが目の防ぎえざるほどやかなるはなきにいたれり 五八—六〇
神曲:03 天堂 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
露台の硝子越しに見える松の並木、その梢の間に閃いている遠い海面の濃い狭い藍色。きのう雪が降ったのが今日はらかに晴れているから、幅広い日光と一緒に、潮の香が炉辺まで来そうだ。
海浜一日 (新字新仮名) / 宮本百合子(著)
その歓涙には霞んで、御霊廟は、虹のような光をぽっとませ、あたりには、馥郁と、蓮華が舞う心地がし、その寂光万華やきの裡に、微笑したもう太子三尊のおん姿が見え
親鸞 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
堂の中に入つて、正面のをかゝげると、歡喜天の男體の方の額の夜光石が、隙間洩れる陽の光に、爛としてきます。
冷たそうにつく肌合七宝製の花瓶、その花瓶のらかな表面に流れる華麗な模様の色、卓上に運ばれた銀きせの丸盆、同じ色の角砂糖入と牛乳入
明暗 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
丘の兵隊屋敷は点々と燈火をめてゆく
動員令 (新字新仮名) / 波立一(著)
高張弓張が門の左右へ、掛渡した酸漿提灯も、と光が増したのである。
怨霊借用 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
が、不斷だと、魑魅光明で、電燈けて、畜生にして追拂ふのだけれど、覺束なさは、天井からけると吹消されさうである。
間引菜 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
昇る朝陽にくキラキラと輝きながら永遠の神秘を約束して私の支配下に眠っている。
沙漠の古都 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)