“花瓶”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
かびん54.3%
はないけ13.2%
はながめ10.9%
くわびん10.9%
かへい7.0%
くわへい2.3%
はなかめ0.8%
カビン0.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
適当な花瓶(かびん)がなかったからしばらく金盥(かなだらい)へ入れておいた。室咲きであるせいか、あのひばりの声を思わせるような強い香がなかった。
病室の花 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
健三は床の間に釣り合わない大きな朱色の花瓶(はないけ)を買うのに四円いくらか払った。懸額(かけがく)を誂(あつ)らえるとき五円なにがしか取られた。
道草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
庫裡の炉の周囲(まわり)は筵(むしろ)である。ここだけ畳を三畳ほどに、賽銭(さいせん)の箱が小さく据(すわ)って、花瓶(はながめ)に雪を装(も)った一束の卯(う)の花が露を含んで清々(すがすが)しい。
灯明之巻 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
その中へはいると、いくつもならんでゐる大きな花瓶(くわびん)に、珊瑚(さんご)のやうな花と、黄金のやうな果物のなつてゐる木とがさしてあります。
湖水の鐘 (新字旧仮名) / 鈴木三重吉(著)
反物(たんもの)の片端(かたはし)を口に啣(くわ)へて畳み居るものもあれば花瓶(かへい)に菖蒲(しょうぶ)をいけ小鳥に水を浴びするあり。彫刻したる銀煙管(ぎんぎせる)にて煙草(たばこ)呑むものあり。
江戸芸術論 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
雑然としてあちこちに置かれてある置物や豹の皮や、時計や花瓶(くわへい)などが、彼の交際範囲を説明するに十分参考になるものであつた。
公判 (新字旧仮名) / 平出修(著)
額、座蒲団、花瓶(はなかめ)、書棚、火鉢、机と一順二階の品(しな)を押(おさ)へ終ると、執達吏と債権者は下へ降りた。保雄も尾(つ)いて降りたが、美奈子は末の娘の児(こ)を抱いて火鉢の前に目を泣き脹(はら)して座つて居た。
執達吏 (新字旧仮名) / 与謝野寛(著)
三、丈(タケ)が二尺グライノ花瓶(カビン)、口ニ拇指(オヤユビ)ヲ置キテ指ヲ中ニサシ入レテ花瓶ノ内側ヲサグリ、中指ガアタルトコロニ、小(チイ)サク5098ト墨書(ボクショ)シアリ。