“カビン”のいろいろな漢字の書き方と例文
ひらがな:かびん
語句割合
船室33.3%
船房33.3%
花瓶33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
さらぬだにどこかじめじめするような船室カビンには、きょうの雨のために蒸すような空気がこもっていて、汽船特有な西洋臭いにおいがことに強く鼻についた。
或る女:1(前編) (新字新仮名) / 有島武郎(著)
船室カビンならば永田ながたさんからのお話もありましたし、おひとり旅のようでしたから、医務室のわきに移しておきました。御覧になった前の部屋へやより少し窮屈かもしれませんが、何かに御便利ですよ。御案内しましょう」
或る女:1(前編) (新字新仮名) / 有島武郎(著)
勾配こうばいがつかぬので、屋根は海鼠板なまこいたのトタンにし、爪立つまだてば頭がつかえる天井てんじょうを張った。先には食堂にして居たので、此狭い船房カビンの様な棺の中の様なしつで、色々の人が余等と食を共にした。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
三、タケが二尺グライノ花瓶カビン、口ニ拇指オヤユビヲ置キテ指ヲ中ニサシ入レテ花瓶ノ内側ヲサグリ、中指ガアタルトコロニ、チイサク5098ト墨書ボクショシアリ。