“菖蒲”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
あやめ55.0%
しょうぶ34.2%
しやうぶ7.4%
さうぶ0.7%
あやめぐさ0.7%
しゃうぶ0.7%
しようぶ0.7%
アヤメ0.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
時鳥(ほととぎす)啼くや五尺の菖蒲(あやめ)草を一杯に刺繍(ぬいと)った振り袖に夜目にも著(しる)き錦の帯をふっくりと結んだその姿は、気高く美しく﨟(ろう)たけて見える。
紅白縮緬組 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
老妓はすべてを大して気にかけず、悠々と土手でカナリヤの餌のはこべを摘んだり菖蒲(しょうぶ)園できぬかつぎを肴(さかな)にビールを飲んだりした。
老妓抄 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
山にちかき処に須川(すかは)村(川によりて名づく)菖蒲(しやうぶ)村といふあり。此ひし山、毎年二月に入り夜中にかぎりて雪頽(なだれ)あり、其ひゞき一二里に聞(きこ)ゆ。
菖蒲(さうぶ)の葉ごと露ありき、——
春鳥集 (旧字旧仮名) / 蒲原有明(著)
「里人も謂(い)ひ継ぐがねよしゑやし恋ひても死なむ誰が名ならめや」(巻十二・二八七三)、「白玉を包みてやらば菖蒲(あやめぐさ)花橘にあへも貫(ぬ)くがね」(巻十八・四一〇二)等の例がある。
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
菖蒲(しゃうぶ)生(な)り軒の鰯(いわし)の髑髏(されかうべ)
俳人蕪村 (新字新仮名) / 正岡子規(著)
それから一と月ばかり、藤や牡丹(ぼたん)や菖蒲(しようぶ)が咲いて、世間はすつかり初夏になりきつた頃のことでした。
此点に於て削り掛け・ほいたけ棒・粟穂・稲穂・にはとこ・幸木(サイハヒギ)なども皆同種のもので、延いては酉の市(マチ)の熊手も、御服の餅花から菖蒲(アヤメ)団子と反対に向いて、大きくなつたものと思はれる。
髯籠の話 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)