“しょうぶ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
菖蒲57.3%
勝負22.5%
尚武14.6%
丁半1.1%
勝敗1.1%
1.1%
蒋武1.1%
邵武1.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
五月には廓で菖蒲しょうぶえたという噂が箕輪の若い衆たちの間にも珍らしそうに伝えられたが、十吉は行って見ようとも思わなかった。
箕輪心中 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
「それじゃきょうじゅうに東京へいけばえい。二、三せき勝負しょうぶしてからでかけてもおそくはない。うまくいってげようたってそうはいかない」
老獣医 (新字新仮名) / 伊藤左千夫(著)
しかも藩主大膳亮が刀剣を狂愛するくらいだから、よしや雪月花を解する風流にはとぼしいといえども気風として烈々尚武しょうぶの町であった。
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
馬盥ばだらいだのふいごだの稲扱いねこきだのが置いてあったが、そのずっと奥の方に、裸体はだか蝋燭が燃えており、それを囲繞かこんで、六人の男が丁半しょうぶを争っていた。
血曼陀羅紙帳武士 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
「それについて実は俺も不思議に思っているところなんだ。さあ勝敗しょうぶめて話し合って見ようじゃあないか」
怪異暗闇祭 (新字新仮名) / 江見水蔭(著)
そのゴサン竹の傍にしょうぶも咲けば著莪しゃがも咲く、その辺はなんだかしめっぽい処で薄暗いような感じがしている処であったが、そのしめっぽい処に菖や著莪がぐちゃぐちゃと咲いているということが
初夢 (新字新仮名) / 正岡子規(著)
唐の宝暦ほうれき年中、循州河源じゅんしゅうかげん蒋武しょうぶという男があった。骨格たくましく、豪胆剛勇の生まれで、山中の巌窟に独居して、狩猟に日を送っていた。
邵武しょうぶ渓河たにがわの北に怪しい男が棲んでいて、夜になると河ばたに出て来た。そうして徒渉かちわたりの者をみると、必ずそれを背負って南へ渡した。ある人がその子細を訊くと、彼は答えた。