“栽”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
73.3%
つく8.3%
うえ5.0%
うう3.3%
3.3%
うわ1.7%
うゝ1.7%
1.7%
ウワ1.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
また『古語拾遺こごしゅうい』によれば、その天日鷲命が東国経営の際に、穀の木をえられた地方が今の下総しもうさ結城ゆうきであったとも言われている。
木綿以前の事 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
「はい、百姓の母が、百姓をおこたると、体がすぐれぬと申しまして、長浜へ移りまして後も、城内の畑を耕し、いろいろな物をつくっております」
黒田如水 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
板倉と撫川なずかわさとの、中を行く芳野の川の、川岸に幾許ここら所開さけるは、たがうえし梅にかあるらん、十一月しもつきの月の始を、早も咲有流さきたる
墨汁一滴 (新字旧仮名) / 正岡子規(著)
満園ノ奇香微風ニ動クハ菟裘ときゅうノ薔薇ヲううルナリ。ソノ清幽ノ情景ほとンド画図モ描クあたハズ。文詩モ写ス能ハザル者アリ。シカシテ遊客寥々りょうりょうトシテ尽日じんじつ舟車ノ影ヲ見ザルハ何ゾヤ。
向嶋 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
兩臂をり落し、兩脚を斷り去つても、生命の存する以上、某甲なにがしの心は缺くる無く存して居るやうである。
努力論 (旧字旧仮名) / 幸田露伴(著)
ソシテまずこれが適処にうわったと仮定する。
植物記 (新字新仮名) / 牧野富太郎(著)
木曾川石岩せきがん映山紅えいざんこう盛に開く。矮蟠あいはんすることうゝるがごとし。和合酒わがふしゆを買ふ。(酒店和合屋木工右衛門もくゑもんなづく。)二里半三富野との駅。一里半妻籠駅。二里馬籠駅。扇屋兵次郎家に宿す。苦熱たへがたし。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
その証拠には、日蔭にえた樹木が光線に逢ひたいばかりに、自然に幹が曲つて行つてゐるのをさへ私は見出したことがある。
樹木と空飛ぶ鳥 (新字旧仮名) / 田山花袋田山録弥(著)
と言つても、やはり土は乾いて唯背の低くて、色のわるい樫の下生えが一杯にウワつてゐるやうなところが、鼻の先にあつた。
戞々たり 車上の優人 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)