“怠”のいろいろな読み方と例文
読み方(ふりがな)割合
おこた52.2%
なま28.5%
だる4.3%
なまけ3.4%
おこ2.4%
2.4%
おこたり1.9%
ずる1.0%
たゆ1.0%
おこたる0.5%
(他:5)2.4%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
“怠”を含む作品のジャンル比率
哲学 > 倫理学・道徳 > 人生訓・教訓41.2%
文学 > 日本文学 > 小説 物語2.8%
文学 > 日本文学 > 小説 物語(児童)2.6%
(注)比率=対象の語句にふりがなが振られている作品数÷各ジャンルの合計の作品数
〔評〕木戸公毎旦考妣ちゝはゝの木主を拜す。身煩劇はんげきに居ると雖、少しくもおこたらず。三十年の間一日の如し。
父が病気に掛ってから、度々送金を迫られても、不覚ついおこたっていたのだから、うちの都合もぞ悪かろう。
平凡 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
それは工場でなまけているものを機械の枠越わくごしに、向う側でもなぐりつけることが出来るように、造られていた。
蟹工船 (新字新仮名) / 小林多喜二(著)
卜斎ぼくさいは、つれてきた半助などには目もくれず、頭からこのなまけ者の抜け作などとどなりつけて、さんざん油をしぼったあげく、
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
大きな落ち込んだ彼女の眼の下を薄黒い半円形のかさが、だるそうな皮で物憂ものうげに染めていた。
道草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
自分が六つめの梯子まで来た時は、手がだるくなって、足がふるえ出して、妙な息が出て来た。
坑夫 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
わたしは、あねほしとなりましたときにはなとなりました。それは、うつくしい着物きものをきて、なまけけているのではありません。
王さまの感心された話 (新字新仮名) / 小川未明(著)
後で解つたが、名はお芳と云つて、稼ぐ時は馬鹿に稼ぐ、なまける時は幾何いくら主婦おかみに怒鳴られても平氣で怠ける、といふ、隨分氣紛きまぐれ者であつた。
菊池君 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
はげしい生の歓喜を夢のようにぼかしてしまうと同時に、今の歓喜に伴なう生々なまなましい苦痛もける手段をおこたらないのである。
硝子戸の中 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
気の毒だと云う念が胸一杯になったため、ついそちらに気が取られて、流しの方の観察をおこたっていると、突然白い湯槽ゆぶねの方面に向って口々にののしる声が聞える。
吾輩は猫である (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
母に近く、部屋の壁にもたれかゝって池上の息子が後頭部へ腕框をあてがいながら、るそうに足を前に投げ出していました。
生々流転 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
もう一つこの仕事があると思ふと一層身体からだるいやうに思はれて、机にもたれて風の吹き廻る庭を見て居た。
六日間:(日記) (新字旧仮名) / 与謝野晶子(著)
その皮膚も筋肉もことごとくしまって、どこにもおこたりのないところが、銅像のもたらす印象を、宗助の胸に彫りつけた。
(新字新仮名) / 夏目漱石(著)
またおこたり快楽けらくさそうて1600
今、庸三は別にそれを当てにしているわけではなかったけれど、葉子と別れるには、そうした遊び相手のできた今が時機だという気もしていたので、葉子を迎えに行くのをずるけようとして、そのまま蚊帳かやのなかへ入って、疲れた体を横たえた。
仮装人物 (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
つい頭の上の山々を飛び廻っているのですから。……手前、幼少の頃など、学校をずるけて、船で淡島へ渡って、鳥居前、あの頂辺てっぺんで弁当を食べるなぞはお茶の子だったものですが、さて、この三津、重寺、口野一帯と来ますと、行軍の扮装いでたちでもむずかしい冒険だとしたものでしてな。——沖からこの辺の浦を一目に眺めますと
半島一奇抄 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
かかるも彼はおのづと思に沈みて、その動す手もたゆく、裂きては一々読むかとも目をこらしつつ。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
直道はふさぎしまなこたゆげに開きて、
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
朝早く起き夜は遅くね、昼はいねずして家の内のことに心を用ひ、おりぬいうみつむぎおこたるべからず。
女大学評論 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
嫜の方のつとむべきわざおこたるべからず。
女大学評論 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
ここに大長谷の王、その兄をりて、「一つには天皇にまし、一つには兄弟はらからにますを、何ぞは恃もしき心もなく、その兄をりまつれることを聞きつつ、驚きもせずて、おほろかに坐せる」といひて、その衣くびを取りてき出でて、たちを拔きてうち殺したまひき。
世は移り人は変っても、秘められたる財宝に対する人間の執着は尽きる時なく、軍国時代から徳川時代へかけて、幾度か城中を隈なく探索し、瓦を剥ぎ壁を崩して見ましたが、金銀珠玉はおろか、文久一枚出て来なかったのです。
古城の真昼 (新字新仮名) / 野村胡堂(著)
また小奇用こぎようで、何一ツ知らぬという事の無い代り、これ一ツ卓絶すぐれて出来るという芸もない、ずるけるが性分であきるが病だといえばそれもそのはずか。
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
……その時田沼は感激して、涙を流したということだ。……それだのに私のお父上が、この世を辞してからというものは、千たい沙汰の限りの態だ。
十二神貝十郎手柄話 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
生活の大河は、その火花のような恋、焔のような愛を包括してたるみなく静かに流れて行く。
愛は神秘な修道場 (新字新仮名) / 宮本百合子(著)