)” の例文
母に近く、部屋の壁にもたれかゝって池上の息子が後頭部へ腕框をあてがいながら、るそうに足を前に投げ出していました。
生々流転 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
真赤な装甲車の背中が、血痕やガラスの破片を踏みにじりながら、穴を開けて静まってしまった街区の底をごそごそとるそうに辷っていった。
上海 (新字新仮名) / 横光利一(著)
もう一つこの仕事があると思ふと一層身体からだるいやうに思はれて、机にもたれて風の吹き廻る庭を見て居た。古尾谷こをたにさんが見えたところ摩文仁まぶにさんも来た。
六日間:(日記) (新字旧仮名) / 与謝野晶子(著)
翌日は雲量零の大快晴であったが、かえってれて、マチガ沢でトカゲして午後の汽車で帰京した。
一ノ倉沢南稜 (新字新仮名) / 松濤明(著)
「もうお前、ひるてひ怠るて歩けるか。」
南北 (新字新仮名) / 横光利一(著)