“揶揄”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
やゆ53.9%
からか39.3%
からかい4.3%
からかは0.9%
からかひ0.3%
からかわ0.3%
からけ0.3%
からこ0.3%
ほめ0.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
その逼迫ひっぱくしている急場の足もとをつけこみ、故意になまけてはそれを揶揄やゆし、むちいられれば俄然不平を鳴らすというふうであった。
新書太閤記:07 第七分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
課長は今日俺の顏を見るとから笑つて居て、何かの話の序にアノ事——三四日前に共立病院の看護婦に催眠術をけた事を揶揄からかつた。
病院の窓 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
そしてこのことは、食卓でロタールとフランツとの揶揄からかいの種となった。ユーディットは肩をそびやかしながら、見事な征服でしょうと言った。
『ハハハ。皆に揶揄からかはれて嬉しがつてるから、可哀相かあいさうにも可哀相だがね。餓ゑたる女と云ふ奴かナ。』
菊池君 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
が、流石は女心で、例へば健が郡視学などと揶揄からかひ半分に議論をする時とか、父の目の前で手厳しく忠一を叱る時などは、はたで見る目もハラ/\して、顔を挙げ得なかつた。
足跡 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
信一郎は、夫人の真面目まじめとも不真面目とも付かぬ態度に揶揄からかわれたように、まごつきながら云った。
真珠夫人 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
れがにやえゝんだよ、隨分ずゐぶんつれつたから、おふくろことあねえこたねえが、悉皆みんな揶揄からけえ/\したからそんでさうだこといふやうんつたんだな、有繋まさかあれだつてこまつちやんだから
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
「ホホホホホホ、これで雲助どもを揶揄からこうたのは、今度の旅で三度目じゃ」
剣難女難 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「聖アンデルセン」というのは「聖ドン・キホーテ」というほどの揶揄ほめ言葉です。
聖アンデルセン (新字新仮名) / 小山清(著)