病院の窓びょういんのまど
野村良吉は平日より少し早目に外交から歸つた。二月の中旬過の、珍らしく寒さの緩んだ日で、街々の雪がザクザク融けかかつて來たから、指先に穴のあいた足袋が氣持惡く濡れて居た。事務室に入つて、受付の廣田に聞くと、同じ外勤の上島も長野も未だ歸つて來な …
作品に特徴的な語句
いら 退ずさ 邂逅でつくわ たふ 過日このあひだ 周章どぎまぎ はさ やど 周章あたふた ぞろ きさま 性急そゝくさ ほじく はづ 何方どこ 老母ばばあ 知人しりと 明瞭くつきり 突懸つゝか いろ 反覆ひつくりかへ 彼方むかう 表情しほ しやぶ 紛糾こんがら 眞實まつたく 打附ぶつつ たつた はか うづた きり 那麽あゝ をか うつす はつき さう そゝの 忠實まじめ 地鳴ぢなり をつと 身動みじろぎ 襯衣シヤツ おつ 眞實ほんと 痕跡かた おまけ やつ 加之のみならず かしこ 明確さだか 敏捷すばや 態度やうす さま 悠然ゆつたり 平日いつ 昂奮たかぶ とも 過般こなひだ 蹌踉よろめ 街路みち しま 窓外そと 突然だしぬけ 硬張こはゞ 瞬時しばらく 痙攣ひきつけ うづ ざま 暗闇くらがり 明瞭はつきり はだ いきどほ 惡氣さむけ 悠然ゆつくり かく 後退あとしざ 彼處あそこ 彷徨うろつ 強請ねだ 凝然ぢつ かぎ 危險けんのん また ちつ 先方むかう 周圍あたり 不拘かゝはらず せん 全然すつかり 人好ひとずき 吩附いひつけ こす 今後これから 振顧ふりかへ
題名が同じ作品
病院の窓 (新字旧仮名)石川啄木 (著)
病院の窓 (旧字旧仮名)南部修太郎 (著)