“堆”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
うずたか55.7%
うづたか17.4%
うずた5.5%
たい3.2%
うずだか2.7%
うづた2.7%
うず2.3%
うづだか1.8%
やま1.8%
つ1.4%
たか0.9%
うづ0.9%
かさ0.9%
つい0.9%
うずも0.5%
うつたか0.5%
つか0.5%
も0.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
彼の思想は物置場であり、ユダヤ人の古物店であって、珍稀な器物、高価な布、鉄屑(くず)、襤褸(ぼろ)などが、同じ室の中に堆(うずたか)く積まれていた。
四谷(よつや)の通(とほ)りへ食料(しよくれう)を探(さが)しに出(で)て、煮染屋(にしめや)を見(み)つけて、崩(くづ)れた瓦(かはら)、壁泥(かべどろ)の堆(うづたか)いのを踏(ふ)んで飛込(とびこ)んだが、心(こゝろ)あての昆布(こぶ)の佃煮(つくだに)は影(かげ)もない。
間引菜 (旧字旧仮名) / 泉鏡花、泉鏡太郎(著)
殻(から)はきらりと光りを放って、二尺あまりの陽炎(かげろう)を向(むこう)へ横切る。丘のごとくに堆(うずた)かく、積み上げられた、貝殻は牡蠣(かき)か、馬鹿(ばか)か、馬刀貝(まてがい)か。
草枕 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
友は蔦蘿(つたかづら)の底に埋れたる一堆(たい)の石を指ざして、キケロの墓を見よといへり。是れ無慙(むざん)なる刺客(せきかく)の劍の羅馬第一の辯士の舌を默(もだ)せしめし處なりき。
松の皮でもこう重(かさな)り重りして堆(うずだか)いのを見るとね、あんまり難有(ありがた)いもんじゃあない、景色の可い樹立(こだち)でも、あんまり茂ると物凄(ものすご)いさ。
黒百合 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
日本大辞林が就中(なかんづく)威張つて見ゆれども、著者のひが目には『あこがれ』尤(もつと)も目につく。これらの堆(うづた)かき中に、クミチンキと貼札したる薬瓶あり。
閑天地 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
床には粗目(あらめ)のズックようのものが敷いてあって、その上に不用な調度類が、白い埃を冠って堆(うず)高く積まれてあった。
黒死館殺人事件 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
その時私の作品集は、堆(うづだか)い埃に埋もれて、神田あたりの古本屋の棚の隅に、空しく読者を待つてゐる事であらう。
後世 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
そしてテーブルの上には、十磅(ポンド)の紙幣二枚と、金銀貨併せて十七磅(ポンド)十志(シルリング)の金が、それぞれ違った額に整頓されて、小さな堆(やま)に積まれてある。
少しづつ、町の門と云ふやうな穴の縁に、土の小さい塚が堆(つ)み上げられる。其の塚の土は、つくつてゐる町の材料をけづつたものなのだ。
はなからその気であったらしい、お嬢さんは框(かまち)へ掛けるのを猶予(ためら)わなかった。帯の錦は堆(たか)い、が、膝もすんなりと、着流しの肩が細い。
薄紅梅 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
兎角(とかう)するうちに半紙八つ切りの料の紙、小さく折られたるが雲形塗のお盆の上に堆(うづ)たかくなりぬ。
閑天地 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
愛(あい)ちやんは棒(ぼう)ッ切(き)れや枯葉(かれは)の積(つ)み堆(かさ)なつた上(うへ)に下(お)りて來(き)て、水(みづ)の流(なが)れは此處(こゝ)に盡(つ)きました。
愛ちやんの夢物語 (旧字旧仮名) / ルイス・キャロル(著)
それは、直径五寸ばかりの鉢型をしたもので、堆(つい)状の火山型をした残蝋(ざんろう)が鉄芯(てつしん)の受金を火口底のようにして盛り上っている。
聖アレキセイ寺院の惨劇 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
樹本生茂(おいしげ)り、昼でさえ薄暗い処殊(こと)には曇っておりまするから漸々(よう/\)足元が見えるくらい、落葉(おちば)の堆(うずも)れている上をザク/\踏みながら花車が先へ立って向(むこう)を見ると
真景累ヶ淵 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
転変(てんぺん)の激(はげし)きは莫(な)しと某老人(ぼうらうじん)の申候(まうしそろ)其訳(そのわけ)は外充内空(ぐわいじうないくう)の商略(せふりやく)にたのみて、成敗(せいはい)の一挙(いつきよ)に決(けつ)せんと欲(ほつ)し候(そろ)人の、其家構(そのいへかま)へに於(おい)て、町構(まちかま)へに於(おい)て、同処(どうしよ)を利(り)と致候(いたしそろ)よりの事(こと)にて、今も店頭(てんとう)に堆(うつたか)きは資産(しさん)に非(あら)ず
もゝはがき (新字旧仮名) / 斎藤緑雨(著)
嘗て長き試みに耐へ、フランス人(びと)の血染めの堆(つか)を築ける邑(まち)は今緑の足の下にあり 四三—四五
神曲:01 地獄 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
塚は土饅頭(どまんじゅう)に堆(も)れ上がって、四方に大きな榛(はん)の木がそびえ、秋となると、鶏血草(けいけつそう)が血を流したように咲き出るので、薬園奉行や黒鍬(くろくわ)の小者は、そこを、江戸城の血塚(ちづか)とよんで
江戸三国志 (新字新仮名) / 吉川英治(著)