“襤褸”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ぼろ79.9%
つづれ8.9%
らんる7.3%
つゞれ2.3%
ころも0.4%
すぼろ0.4%
ぼろぼろ0.4%
ぼろ/\0.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
襤褸シャツをりあげた二の腕に「禍の子」「自由か死か」という物凄い入墨の文字が顔を出しているのをも、彼は見逃さなかった。
老婆は大きな眼鏡をかけて冬の仕事に取かかって襤褸ている……鳥籠の上に彼方家根の上から射し下す日はかに落ちて
不思議な鳥 (新字新仮名) / 小川未明(著)
かくて一方には大厦高楼にあって黄金の杯に葡萄の美酒を盛る者あるに、他方には襤褸をまとうて門前に食をう者あるがごとき
貧乏物語 (新字新仮名) / 河上肇(著)
襤褸の著物いたく窶れたれどもつぎ/\の色紙なか/\に畫師かるべき打扮に、半ば落葉を盈たしたる籠を負ひ、熊手を持ちて、森の中を歩み行く十四五の少女
花枕 (旧字旧仮名) / 正岡子規(著)
魚は舳にとんでコロンブスの襤褸を飾つた。
(新字旧仮名) / 仲村渠(著)
其時俄盲目乞食と見えまして、細竹いて年齢彼是五十四五でもあらうかといふ男、見る影もない襤褸扮装で、うして負傷しましたか
父は珍らしい学問好で、用のない冬の晩などは、字が見えぬ程煤びきつて、表紙の襤褸になつた孝経やら十八史略の端本やらを持つて、茶話ながらに高島先生に教はりに行く事などもあつたものだ。
二筋の血 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
父は珍らしい學問好で、用のない冬の晩などは、字が見えぬ程煤びきつて、表紙の襤褸になつた孝經やら十八史略の端本やらを持つて、茶話ながら高島先生に教はりに行く事などもあつたものだ。 
二筋の血 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)