“襤褸”のいろいろな読み方と例文
読み方(ふりがな)割合
ぼろ81.2%
つづれ7.7%
らんる6.8%
つゞれ2.6%
ころも0.4%
すぼろ0.4%
ぼろぼろ0.4%
ぼろ/\0.4%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
両人は、田舎に執着を持っていなかった。使い慣れた古道具や、襤褸ぼろや、貯えてあった薪などを、親戚や近所の者達に思い切りよくやってしまった。
老夫婦 (新字新仮名) / 黒島伝治(著)
あれぢやたとへキモノを着てゐたところで襤褸ぼろつきれでてのひらの機械油をごしごし拭きつけた人なることは一目瞭然りょうぜんぢやないか。
三つの挿話 (新字旧仮名) / 神西清(著)
『そんな事をおつしやるもので無い、貴方あなた勤人つとめにんにおさせ申す位なら私、こんな襤褸ぼろげて苦労は致しません。』
執達吏 (新字旧仮名) / 与謝野寛(著)
「ついに乱軍のなかで討死を遂げたか」と半ば、絶望していたほどである。すると関興は夜更けて、ただ一騎、満身血と襤褸つづれになって引き揚げてきたが、
三国志:11 五丈原の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
そしてあのこおろぎの鳴くのは、「襤褸つづれせつづれさせ」と言って鳴くのだ、貧しいものはあの声を聞いて冬の着物の用意をするのだと言って聞かせました。
出家とその弟子 (新字新仮名) / 倉田百三(著)
始めて事情を知ったお春は、たまりかねて口を出しました。夕陽の砂浜に立って、その襤褸つづれからも後光が射しそうで、増屋の佐五兵衛が爪を磨ぐのも無理のない美しさです。
すなわち錦緞きんどん綸子りんず・綾・錦等の精巧なる織物を製造したるは、これわが邦人民の襤褸らんるさえ纏うあたわざるものありたればなり。
将来の日本:04 将来の日本 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)
「君は計畫に疲れたと云ふが、疲れついでに、君」と、氷峰は義雄に、「いツそ、ずツと格を落して、札幌に襤褸らんる會社を起して見たら、どうぢや?」
泡鳴五部作:05 憑き物 (旧字旧仮名) / 岩野泡鳴(著)
身には襤褸らんるまとうとも心ににしきの美を飾りつつ、しばらく自活の道を立て、やがて霹靂へきれき一声いっせい
妾の半生涯 (新字新仮名) / 福田英子(著)
襤褸つゞれて、藥草類やくさうるゐってをったが、かほ痩枯やせがれ、眉毛まゆげおほかぶさ
戸の内なる泣く小兒、笑ふ女子は、皆襤褸つゞれを身に纏ひて、旅人の過ぐるごとに、手を伸べ錢をもとむ。
襤褸つゞれの著物いたく窶れたれどもつぎ/\の色紙なか/\に畫師ゑしかるべき打扮に、半ば落葉を盈たしたる籠を負ひ、熊手を持ちて、森の中を歩み行く十四五の少女、垢つきよごれたれど何となく氣高く
花枕 (旧字旧仮名) / 正岡子規(著)
魚は舳にとんでコロンブスの襤褸ころもを飾つた。
(新字旧仮名) / 仲村渠(著)
見る影もない襤褸すぼろ扮装なりで、うして負傷けがいたしましたか
父は珍らしい学問好で、用のない冬の晩などは、字が見えぬ程煤びきつて、表紙の襤褸ぼろぼろになつた孝経やら十八史略の端本はほんやらを持つて、茶話ながらに高島先生に教はりに行く事などもあつたものだ。
二筋の血 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
父は珍らしい學問好で、用のない冬の晩などは、字が見えぬ程煤びきつて、表紙の襤褸ぼろ/\になつた孝經やら十八史略の端本やらを持つて、茶話ながら高島先生に教はりに行く事などもあつたものだ。
二筋の血 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)