襤褸ぼろぼろ)” の例文
父は珍らしい学問好で、用のない冬の晩などは、字が見えぬ程煤びきつて、表紙の襤褸ぼろぼろになつた孝経やら十八史略の端本はほんやらを持つて、茶話ながらに高島先生に教はりに行く事などもあつたものだ。
二筋の血 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)