“襤褸切”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ぼろきれ31.3%
ぼろき31.3%
ぼろぎれ25.0%
ぼろぎ12.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
平次は木戸を押しあけ、むしろを払って驚きました。まだ検屍のすまぬ太吉の死骸は、薄湿りの大地の上に、しゅを浴びた襤褸切ぼろきれのように倒れていたのです。
母親のお樂は、自分の腕の中に、一とかたまり襤褸切ぼろきれのやうに崩折れるお菊を搖ぶり乍ら、全身に血潮を浴びて、半狂亂に叫び立てるのでした。
水底みづそこ缺擂鉢かけすりばち塵芥ちりあくた襤褸切ぼろぎれくぎをれなどは不殘のこらずかたちして、あをしほ滿々まん/\たゝへた溜池ためいけ小波さゝなみうへなるいへは、掃除さうぢをするでもなしにうつくしい。
三尺角 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
又五郎とその女房のお半は、どんなにもがき苦しんだことか、血嘔吐ちへどの中に、襤褸切ぼろぎれのように醜くゆがめられ、つくねられ、ひねりつけられて死んでいたのです。