“水底”のいろいろな読み方と例文
読み方(ふりがな)割合
みなそこ52.4%
みなぞこ17.1%
みずそこ11.0%
みづそこ4.9%
すいてい3.7%
ミナゾコ3.7%
すゐてい2.4%
みずぞこ1.2%
みそこ1.2%
みぞこ1.2%
(他:1)1.2%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
“水底”を含む作品のジャンル比率
文学 > イタリア文学 > 詩35.7%
文学 > 文学 > 叢書 全集 選集14.3%
文学 > フランス文学 > 詩5.8%
(注)比率=対象の語句にふりがなが振られている作品数÷各ジャンルの合計の作品数
三人は、水底みなそこを望んでいるような、忍耐力こらえじょうの無い眼付をして、時々話をめては、一緒に空の方を見た。
家:02 (下) (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
遠くで、内井戸うちいどの水の音が水底みなそこへ響いてポタン、と鳴る。不思議に風がんで寂寞ひっそりした。
雛がたり (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
本當に、「水は我が魂をひたし、我は深き海に沈みぬ。立つべき足場もなく、我は水底みなぞこに到り、洪水は我を溺らしめぬ。」
『おゝ、わしいま出逢であふた、水底みなぞこから仰向あふむけにかほいた婦人をんなことぢや。』
神鑿 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
こうしてね、糸が水底みずそこへついた時分に、船縁ふなべりの所で人指しゆびで呼吸をはかるんです、食うとすぐ手に答える。
坊っちゃん (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
あみうつるのかおよ五十畳ごじふでうばかりの広間ひろまが、水底みずそこから水面すゐめん
神鑿 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
川の縁には若樹のうるしが五六本立つてゐて、目も覚める程に熟しきつた色の葉の影が、黄金の牛でも沈んでゐるやうに水底みづそこに映つてゐた。
(新字旧仮名) / 石川啄木(著)
水底みづそこ缺擂鉢かけすりばち塵芥ちりあくた襤褸切ぼろぎれくぎをれなどは不殘のこらずかたちして
三尺角 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
柳しだるる井のほとりに相対して黙然もくねんとして見るべからざる水底すいていうかがふ年少の男女、そも彼らはたがいの心と心に何をか語り何をか夢見んとするや。
江戸芸術論 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
かれは、水底のコンクリートのへやに逃げこみ、潜航艇で、東京湾へのがれようとしたのですが、潜航艇のキカイが、こわされていることを知り、今はこれまでと、水底すいていのへやによういしてあった、爆薬に火をつけたのです。
宇宙怪人 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
水底ミナゾコ水漬ミヅく白玉なる郎女の身は、やがて又、一幹ヒトモトの白い珊瑚サンゴである。
死者の書 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
水底ミナゾコ水漬ミヅく白玉なる郎女の身は、やがて又、一幹ヒトモトの白い珊瑚のである。
死者の書 (旧字旧仮名) / 折口信夫釈迢空(著)
水底すゐていねむつたやうに、面影おもかげばかり澄切すみきつてたのに、——こゝでは、散乱ちりみだれた、三ひら、五ひらのはな
続銀鼎 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
早速さつそくかねやとはれた其邊そこら舟子ふなこども幾人いくにんうをの如く水底すゐていくゞつて手にれる石といふ石はこと/″\きしひろあげられた。
石清虚 (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)
つまり「つりをしていると、水底みずぞこから、ずっと深く、おぼろに三尺ほどの大きさで、顔が見えて、馬のような顔でもあり、女のような顔でもあった。」と云うのです。
夜釣の怪 (新字新仮名) / 池田輝方(著)
午後六時、あな水底みそこより浮びくる
邪宗門 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
ほそ糸ほのかに水底みぞこくさりひける。
(新字旧仮名) / 石川啄木(著)
なんでも、或る晩のこと、ふと、池のほとりにゐる継母を見つけると、彼女は不意に躍りかかつて、喚き声もろとも水のなかへ曳きずりこんでしまつたとさ。ところが、妖女ウェーヂマはさすがに尻尾をみせないや。彼女は水底みづぞこで水死女のひとりに化けてしまつたのだ。