“踏”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
83.3%
ふみ9.5%
ふま2.6%
ふん1.3%
ふむ1.0%
おど0.7%
ふまれ0.3%
ふんば0.3%
ぶみ0.3%
フマ0.3%
フム0.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
しかれどもべつ社界しやかい大弊根たいへいこんながそんするありて、壯年有爲そうねんゆういをして徃々おう/\にして熱火ねつくわ焔柱ゑんちういだくの苦慘くさんこゝろよしとせしむることあり。
罪と罰(内田不知庵訳) (旧字旧仮名) / 北村透谷(著)
すべて雪道は人のふみかためたるあとのみをゆきゝするゆゑ、いかなる広き所も道は一条ひとすぢにて其外そのほかをふめばこしをこえて雪にふみ入る也。
各地方にそれぞれ同じ意味の唄が、少しずつ言葉が違って伝えられているのであろう。「どこまでわせた」もそういう文句をふまえたものに相違ない。
古句を観る (新字新仮名) / 柴田宵曲(著)
すこし風が吹いて土塵つちぼこりつ日でしたから、乾燥はしゃいだ砂交りの灰色な土をふんで、小諸をさして出掛けました。母親は新しい手拭てぬぐいかぶって麻裏穿あさうらばき
旧主人 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
従ってこの集の中には「鋸屑おがくず移徙わたましの夜の蚊遣かな 正秀」とか、「ふむ人もなきや階子はしごの夏の月 臥高」とか、「上塗うわぬりも乾や床の夏羽織 探芝」
古句を観る (新字新仮名) / 柴田宵曲(著)
外国人とはようおどられません。それに学校の方が忙がしゅうござりますから。めったに参りましたことがござりませんので。お近づきがまことにござりません。
藪の鶯 (新字新仮名) / 三宅花圃(著)
與へ孤子みなしごなればとて只管ひたすら不便ふびんに思ひやしなひけり扨て玉之助も年月のたつに從ひ成長せいちやうしければ最早もはや牛馬にもふまれじと嘉傳次も少しく安堵あんど益々ます/\成長の末をいのりし親の心ぞせつなけれ其夏の事とか嘉傳次は傷寒しやうかん
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
時に、巴旦杏の樹へ樹上きのぼりをして、足をふんば張って透見すきみをしていたのは、青い洋服の少年です。
星女郎 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
しよに參候人々の内、品川へ足ぶみ致は壹人にて御座候、是位に續人つゞくひとは無御座候得共、とろけは不仕候、御察可下候、かば直八、至極の御丁寧に而、定御供じやうおともに相加候處
遺牘 (旧字旧仮名) / 西郷隆盛(著)
(私どもの話も、実は却けられる筈の、偶感の一つなのです。)写実と言ふことも、約束と誇張とをフマへた上での話です。厳格な意味での写実は、いつも失敗して来ました。
芝居に出た名残星月夜 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
新むろをフム静子シヅメコ(?)が 手玉ならすも。玉のゴト 照りたる君を 内にと、まをせ(万葉集巻十一)
叙景詩の発生 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)