“乾燥”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
かんそう29.0%
はしゃ25.8%
ひから9.7%
はしや6.5%
かわ6.5%
かんさう3.2%
かっぱしゃ3.2%
かはか3.2%
かわか3.2%
はさき3.2%
はしゃぎ3.2%
セツク3.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
また美術の趣味を涵養かんようすることもなく、すこぶる乾燥かんそう無味な人間になり果てて、朝から晩まで事業々々とばかり心がけて年を送った。
自警録 (新字新仮名) / 新渡戸稲造(著)
それに心附いた時は、もうコップ半分も残ってはいぬ時で、大抵はからからに乾燥はしゃいで咽喉のどを鳴らしていた地面に吸込まれて了っていた。
乾燥ひからびた蟯蟲ぎょうちゅうの死体のようでもあり、また、不気味な鞭毛蟲が排泄する、長い糞便のようにも思われるのだった。
黒死館殺人事件 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
男は皆な頬冠ほつかぶり、女は皆な編笠あみがさであつた。それはめづらしく乾燥はしやいだ、風の無い日で、汗は人々の身体を流れたのである。
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
さうして豆腐とうふたびみづ刺込さしこむのがふるへるやうにみた。かさ/\に乾燥かわいたみづへつけるたびあかくなつた。ひゞがぴり/\といたんだ。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
卯平うへいはそれととも乾燥かんさうした肌膚はだ餘計よけいれて寒冷かんれいほねてつしたかとおもふとにはか自由じいううしなつてたやうに自覺じかくした。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
「なに、俺一人で死ぬのじゃない」と、彼はしばらくしてようよう乾燥かっぱしゃいだような声でつぶやいた。「死ねば皆いっしょに死ぬのだ!」
四十八人目 (新字新仮名) / 森田草平(著)
最初さいしよ問題もんだいは、ふまでもなくうしてふたゝびそれを乾燥かはかさうかとふことで、そのみンなで相談會さうだんくわいひらきました、しばらくしてあいちやんは、まるまへからみんなをつてでもたやうに
愛ちやんの夢物語 (旧字旧仮名) / ルイス・キャロル(著)
多勢おほぜいのものはのこらず言下ごんかに、ねずみ中心まんなかにしておほきなつくつてすわりました。あいちやんは怪訝けゞんかほしながらはなさずました、でも早速さつそく乾燥かわかさなければ屹度きつとわる風邪かぜくとおもひましたから。
愛ちやんの夢物語 (旧字旧仮名) / ルイス・キャロル(著)
そこでか乾燥はさきの春先にはいずれも太鼓たたいて、火防の舞踏をして村々の家ごとを回っている。しかしながら本職の火防のことも大火なんかでとうていやりきれなくなるとそこを逃げ出す。
東奥異聞 (新字新仮名) / 佐々木喜善(著)
夜になって、片岡の家に日傭ひでまを取りに来た十幾人かは、夕飯の時から乾燥はしゃぎきっていた。今夜は勘定だ。明日は祭りだ。明後日は草臥くたびれ休みだ。その意識はみんなの心を浮き立たせていた。
駈落 (新字新仮名) / 佐左木俊郎(著)
ラジィゲが「乾燥セツク」であるといふ世間の非難に對して、コクトオは答へた。
レエモン ラジィゲ (旧字旧仮名) / 堀辰雄(著)