“肌膚”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
はだ33.3%
はだえ22.2%
はだへ16.7%
きふ16.7%
きめ5.6%
みはだへ5.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
それよりも更に隠れた変動が、我々の内側にも起こっている。すなわち軽くふくよかなる衣料の快い圧迫は、常人の肌膚はだを多感にした。
木綿以前の事 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
苦しさに堪えかねて、暫時しばし路傍みちのべうずくまるほどに、夕風肌膚はだえを侵し、地気じき骨にとおりて、心地ここち死ぬべう覚えしかば。
こがね丸 (新字旧仮名) / 巌谷小波(著)
つぐる鐘耳元に響き渡り寒風かんぷう肌膚はだへさすが如く一しほ待遠まちどほく思ふに就我家の事を氣遣きづかもし母樣が御目を覺され此身の居らぬを尋ねはし給はぬか然共折角せつかく是迄來りしを
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
ヒカタは東京などで「火だこ」ともいうので、火にばかり当たっている者の肌膚きふにできる斑紋、すなわちなまけ者の特徴である。タクルとはすなわち剥ぐことであった。
雪国の春 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
この美しさに較ぶれば、ただ白いばかりで肌膚きめの粗い生毛うぶげの生えた西洋の女の皮膚なぞというものは、味も素っ気もない瀬戸物の破片かけらみたいな気持がした。
ナリン殿下への回想 (新字新仮名) / 橘外男(著)
さるを骨肉こつにくの愛をわすれ給ひ、八五あまさへ八六一院崩御かみがくれ給ひて、八七もがりの宮に肌膚みはだへもいまだえさせたまはぬに、御旗みはたなびかせ弓末ゆずゑふり立て宝祚みくらゐをあらそひ給ふは