“肌理”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
きめ98.4%
きり1.6%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
何處か厭味のある、ニヤケた顏ではあるが、母が妹の靜子が聞いてさへ可笑い位自慢してるだけあつて、男には惜しい程肌理きめこまかく、色が白い。
鳥影 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
ふっと笑えて来たら、おかしさがとまらなくなって、サイは、ああいやだ、いやだ、と手の甲で涙をふきながら肌理きめのこまかい顔を赤くして笑いこけた。
三月の第四日曜 (新字新仮名) / 宮本百合子(著)
こう云って私の傍に彳んだ岡村君の、肌理きめの細かい白い両脛りょうはぎには、無数の銀砂がうすい靴下を穿いたように附着して居ました。
金色の死 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
帯をとくと、襟を掴んで、ぐいと引抜く。肌理きめの細かい、ふっくらとしたぬめのような白い肩が……。あわれ、もう胸元まで透けて。
魔都 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
背はやや低く小造りな身体だが、引き緊った円やかな肉付と、白く透きとおった肌理きめの精密な皮膚とをお幸はもっていた。
地上:地に潜むもの (新字新仮名) / 島田清次郎(著)
中でも吉野といふ未亡人の一人息子などは、母親そつくりの肌理きりのこまかい瓜実うりざね顔をして、少女のやうなぱつちりした眼をおどおどと伏眼にし、何かものを言ふときは女性の語尾を使つて、肩でしなを作りさへしたものだつた。
少年 (新字旧仮名) / 神西清(著)