肌膚きふ)” の例文
ヒカタは東京などで「火だこ」ともいうので、火にばかり当たっている者の肌膚きふにできる斑紋、すなわちなまけ者の特徴である。タクルとはすなわち剥ぐことであった。
雪国の春 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
われは慴然せふぜんとして肌膚きふあはを生ずるを覺え、急に舟を呼んで薄赤いろなる古宮殿、獅子を刻める石柱の前を過ぎ、鹹澤かんたくの方に向ひぬ。舟の指すところは即ち所謂岸區リドなりき。
肌膚きふを腐植と土にけづらせ
『春と修羅』 (新字旧仮名) / 宮沢賢治(著)