“鹹澤”の読み方と例文
新字:鹹沢
読み方割合
かんたく100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
鹹澤かんたく(ラグウナ)の上なる個々の人家を見るに、その壁は黄を帶びたる灰色を呈し、古代の樣式にもあらず、又近時の設計にもあらねば、要するに好觀にあらざりき。
われは慴然せふぜんとして肌膚きふあはを生ずるを覺え、急に舟を呼んで薄赤いろなる古宮殿、獅子を刻める石柱の前を過ぎ、鹹澤かんたくの方に向ひぬ。舟の指すところは即ち所謂岸區リドなりき。