“自由”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
じゆう63.9%
じいう14.6%
まま9.0%
フライハイト2.1%
まゝ2.1%
かって1.4%
きまま1.4%
じゅう1.4%
リバティ0.7%
リベルテ0.7%
ちやうはう0.7%
わがまま0.7%
スタアンリバティ0.7%
リバーチー0.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
鳥は自由じゆうになったのをよろこんで、空へのぼっていきました。そして、どこともなくとびさって、二度ともどってはきませんでした。
八百八しましまあひだを、自由じいう青畳あをだゝみうへのやうにぐんだとふから、しま一つ一つおもむきのかはるのも、どんなにいゝかれやしない。
続銀鼎 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
それも夢のように消えて、自分一人になると、自由ままにならぬ方の考えばかり起ッて来て、自分はどうしても此楼ここに来年の四月まではいなければならぬか。
今戸心中 (新字新仮名) / 広津柳浪(著)
僕は芸術界の絶対の自由フライハイトを求めている。従って、芸術家の PERSOENLICHKEIT(人格)に無限の権威を認めようとするのである。
緑色の太陽 (新字新仮名) / 高村光太郎(著)
たかなみだかほうらめしげに、おなさけなしまだ其樣そんなこと自由まゝにならば此胸このむねなかつて御覽ごらんれたし。
別れ霜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
「そうか、それほどまでに所望しょもうなら代えてやろうか、じゃが、五両出して妖怪ばけものの首を欲しがる奴は、天下広しといえども貴様だけだろうよ、自由かってにせい」
轆轤首 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
娘も十九になりました。婿取りせねばなりませぬ。大事な年頃なのでございますよ。若いりっぱなお武家様などと、こっそり人気のない花の蔭などで、自由きままな話などを
娘煙術師 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
敏捷びんしょうで、自由じゅうで、怜悧れいりで、なんでもよくっているみつばちは、きっと昨夜ゆうべのできごともっているであろう。
公園の花と毒蛾 (新字新仮名) / 小川未明(著)
秩序を立てるには、或る程度の制限は必要であるが、この制限は、他人の自由リバティを侵害する「自由」を制限するのであって、リバティを制限するのではない。
自由と進歩 (新字新仮名) / 中谷宇吉郎(著)
自由リベルテ平等エガリテ博愛フラタニティと三つの偉大な文字の鋳出されているサンティームの小銭には、何とすりへらされたのが多かったろう。
道標 (新字新仮名) / 宮本百合子(著)
おれが人殺しなどとは能も/\云をつたな是迄恩を掛しが却つて仇と成たかと云をお文は打消うちけしオヤマア夫は何程なんぼ口が在と云ても左樣さう自由ちやうはうなことを
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
其都度、私は左右かにかくと故障を拵へて一緒に遊ぶまいとする。母は憐愍あはれみの色と悲哀かなしみの影を眼一杯に湛へて、当惑気に私共の顔を等分に瞰下みおろすのであつたが、結局矢張私の自由わがままとほつたものである。
刑余の叔父 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
別々に立たせるのを主張する人もあったが、ぼくは、『厳粛なる自由スタアンリバティ』をとなえ、笑って、その議論を一蹴いっしゅうした。
オリンポスの果実 (新字新仮名) / 田中英光(著)
国民も亦た一個の活人間なり、その中に意志ウイルあり、その中に自由リバーチーを求むるの念あり、国家てふ制限の中に在て其の意志の独立を保つべき傾向を有せずんば非ず。
国民と思想 (新字旧仮名) / 北村透谷(著)