“じゅう”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:ジュウ
語句割合
44.6%
18.5%
9.2%
7.7%
3.8%
3.1%
2.3%
2.3%
重箱2.3%
1.5%
1.5%
自由1.5%
0.8%
0.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
ればそこらじゅうが、きれいな草地くさちで、そして恰好かっこういさまざまの樹草じゅそう……まつうめたけ、そのがあちこちに点綴てんせつしてるのでした。
太鼓は三色みいろ母衣武者ほろむしゃが、試合場しあいじょうの左右から正面へむかってかけだすらせだった。そこには、矢来やらいと二じゅういまわされたさくがある。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
と、おもいました。そしてまだじっとしていますと、りょうはなおもそのあたまうえではげしくつづいて、じゅうおと水草みずくさとおしてひびきわたるのでした。
われらも穢土えどの衆苦を去って、常寂光じょうじゃっこうの中にじゅうそうには伊勢物語をそのままの恋をするよりほかはあるまい。何と御身おみもそうは思われぬか。
邪宗門 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
ややもすると突っかゝって来る。ういう調子だから、ていく見限られたのだろうと思ったけれど、それを言えばおこるばかりだから、僕はなだすかしながら、一じゅうを聴き取った。
首切り問答 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
今度の犯人は、茂を誘拐して、身代金を要求した所を見ると、金銭が目的の様ですが、実は金銭などはじゅうであって、茂の母を手に入れるのが、第一の目的ではなかったかと思うのです。
吸血鬼 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
じゅうごうを制す、赤子せきしうて賁育ほんいくそのゆううしなう」と。
自警録 (新字新仮名) / 新渡戸稲造(著)
で、おぐしのものや何やかや細工類さいくるいに金目なものがございましたので、剰余あまり金じゅうりょうしゅほどお渡しいたしました
江戸三国志 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
茶をついでやったり、お重箱じゅう食物ものを出して与えたりしましたが、お粂がもてなせばもてなしてやる程、次郎はもじもじして、いつもの野趣の風がない。
江戸三国志 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
辻という姓だから、あの男はじゅうしんにゅうをかけたような男だと、極言するひとさえいる位だ。
(新字新仮名) / 織田作之助(著)
このじゅうはごく優しい質ですけれども、尊い血の角を持って居るためにたびたび銃殺の不幸に遇うです。
チベット旅行記 (新字新仮名) / 河口慧海(著)
それもそのはずのこと、おひめさまの大事だいじにされていた小鳥ことりは、かごをて、自由じゅうになりますと、よるひるたびをして、自分じぶんまれたみなみほうしまかえってきたのです。
お姫さまと乞食の女 (新字新仮名) / 小川未明(著)
膳部は安芸みずからの献立によるもので、まえの夜から膳番に支度が命ぜられ、二じゅう七菜に酒二こんであった。
すると、その様子などには目もくれないで、ひとり無念そうにたたずんでいた孫兵衛は、じゅうみな、有村の自殺に気をとられている隙をみて
鳴門秘帖:06 鳴門の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)