“じゅ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
23.6%
16.4%
15.5%
11.8%
寿11.8%
3.6%
2.7%
2.7%
2.7%
2.7%
2.7%
1.8%
0.9%
0.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
この時堂上の僧は一斉いっせい合掌がっしょうして、夢窓国師むそうこくし遺誡いかいじゅし始めた。思い思いに席を取った宗助の前後にいる居士こじも皆同音どうおんに調子を合せた。
(新字新仮名) / 夏目漱石(著)
機を計っていた猛獣隊は、一度にくさりを解き、或いはおりを開いた。と共に木鹿大王は、口の内にじゅを念じ、なにかいのるような恰好をしだした。
三国志:10 出師の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
年紀としは二十七。じゅ五位くん三等、さきの軍医監、同姓英臣ひでおみの長男、七人の同胞きょうだいうちに英吉ばかりが男子で、姉が一人、妹が五人、その中縁附いたのが三人で。
婦系図 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
雪女ゆきおんなしろ水晶すいしょうのようなひとみからはなつひかりと、人魚にんぎょのかんむりや、くびにかけた海中かいちゅうのめずらしいかいや、さんごじゅのかざりからながれるかがやきは
雪の上の舞踏 (新字新仮名) / 小川未明(著)
とうとうその一人の光明寺三郎夫人となったが、天は、その能ある才人に寿じゅをかさず、企図は総て空しいものとされてしまった。
明治美人伝 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)
さてはこれも一清の妖術攻勢だなと、高廉は必死なじゅを行ってみたが、さっぱり自分の破邪はじゃいんにはき目がない。——時も時、こんなところへであった。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
と言い、心で真言しんごんじゅを読み、印を作っていたが、そのために明らかになったか、僧都は
源氏物語:55 手習 (新字新仮名) / 紫式部(著)
じゅか、田中あたりか、ざきの森か、まさかこの順道じゅんどうをそのまま吉原へ入るのではあるまい。
江戸三国志 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
専門たるりつれきえきのほかに道家どうかの教えにくわしくまたひろじゅぼくほうめい諸家しょかの説にも通じていたが、それらをすべて一家のけんをもってべて自己のものとしていた。
李陵 (新字新仮名) / 中島敦(著)
あかみがかった、光沢こうたくのあるがついていたのであろうけれど、ほとんどちてしまい、また、うつくしい、ぬれたさんごじゅのようなのかたまったふさが、ついていたのだろうけれど
おじいさんが捨てたら (新字新仮名) / 小川未明(著)
「先君の印璽いんじじゅはどこへやったかね?」
三国志:10 出師の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
尊著ヲ得テ一読シトミニ二じゅノ体ニアルヲ忘ル。今渡辺生ニ托シテコレヲ還ス。然レドモわずかニ半部ヲ閲スルノミ。蔗境しゃきょうイマダ尽サズ。殊ニ嗛然きょうぜんタルヲ覚ユ。更ニ後巻ヲ送致セヨ。至望至望。壬戌ノ春。
下谷叢話 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
こんしてじゅなるはかならずしも良縁りゃうゑんならず、こんして夭折えうせつす、かへって良縁りゃうえん。さ、なみだかわかして、迷迭香まんねんくわう死骸なきがらはさましゃれ。そして習慣通ならはしどほり、いっ晴衣はれぎせて、教會けうくわいおくらっしゃれ。
口のうちで、祝文しゅくもんを唱え、じゅを切ること三度みたび。なお黙祷やや久しゅうして、神気ようやくあたりにたちこめ、壇上壇下人声なく、天地万象また寂たるものであった。
三国志:07 赤壁の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)