“乾”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
かわ33.7%
28.7%
13.8%
から5.3%
いぬい5.0%
かは1.7%
いぬゐ1.7%
かわか1.5%
ひから1.5%
ほし1.3%
0.9%
かわき0.6%
イヌヰ0.6%
かん0.4%
かはか0.4%
かわく0.4%
けん0.4%
0.4%
0.2%
0.2%
からび0.2%
ひか0.2%
ひっ0.2%
ひもじ0.2%
ぼし0.2%
カワ0.2%
ドライ0.2%
0.2%
ヒル0.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
太祖崩じて、抔土ほうど未だかわかず、ただちに其意を破り、諸王を削奪せんとするは、れ理において欠け情に於て薄きものにあらずして何ぞや。
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
はなわったとき、子供こどもらは、そのしてから、これをふくろなかれて、そのうえに「アネモネ」といて、しまっておきました。
花と人の話 (新字新仮名) / 小川未明(著)
土地とちにて、いなだは生魚なまうをにあらず、ぶりひらきたるものなり。夏中なつぢういゝ下物さかなぼん贈答ぞうたふもちふること東京とうきやうけるお歳暮せいぼさけごとし。
寸情風土記 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
泥濘ぬかるみ捏返こねかへしたのが、のまゝからいて、うみ荒磯あらいそつたところに、硫黄ゆわうこしけて、暑苦あつくるしいくろかたちしやがんでるんですが。
艶書 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
このとき刑死した同志のなかに、木綿問屋下辻又七らと雲浜貿易に参与した大和五条の医者いぬい十郎、井沢宜庵いざわぎあんらも入っている。
志士と経済 (新字新仮名) / 服部之総(著)
くるま踏切ふみきりを、かはづこゑうへした。一昨日おととひとほしたあめのなごりも、うすかはまいつたやうにみちかはいた。
続銀鼎 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
いぬゐはう垣根かきねそばとき内儀かみさんは、垣根かきねつちいたところ力任ちからまかせにぼり/\とやぶつた。おつぎも兩手りやうてけてやぶつた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
その役目は抜穂の田に出て稲を抜きかわかし収める以外に、九月にその稲を京都に運んで行く時にも、木棉鬘ゆうかずらを着けて引道する者はこの稲実公であった。
海上の道 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
茶釜ちやがまがちう/\とすこひゞきてゝしたとき卯平うへいひからびたやうにかんじてのどうるほさうとしてだるしりすこおこしてぜんうへ茶碗ちやわんのばした。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
よく熱病になった時土用のうしの日にとっほして置いたどくだみ草を煎ずるとこういうような色になる。
不思議な鳥 (新字新仮名) / 小川未明(著)
その小径を横ぎつて、水のれた小流さながれが走つてゐる。その水上に架する小さい橋には、牛に騎した牧童が牧笛を吹きながら、通り過ぎてゐる。
真珠夫人 (新字旧仮名) / 菊池寛(著)
冬の雪のこほらざるは湿気しめりけなくかわきたるすなのごとくなるゆゑなり。これ暖国だんこくの雪に異処ことなるところなり。しかれどもこほりてかたくなるは雪とけんとするのはじめなり。
そこから、イヌヰの方へ、光りを照り返す平面が、幾つも列つて見えるのは、日下江クサカエ永瀬江ナガセエ難波江ナニハエなどの水面であらう。
死者の書 (旧字旧仮名) / 折口信夫釈迢空(著)
それに蓋をつける。もつと心したのは、かん板を入れる裝置そうちところだつたが、とにかく週間しうかんほどの素晴すはらしい心で、それが、どうにか出來上つた。
とちは八月じゆくしておつるをひろひ、てのちかはかし、手にもみてあらきふるひにかけて渋皮しぶかはをさり、ぬのをしきてにしたるをおき、よくならし水をうちてしめらせ
これをとまり山といふ。(山にとまりゐて㕝をなすゆゑ也)さて夏秋にいたればつみおきたるたきゞかわくゆゑ、牛馬ぎうばつかひてたきゞを家にはこびて用にあつる也。
然しけんを父と称し、こんを母と称す、Mother Earth なぞ云って、一切を包容し、忍受にんじゅし、生育する土と女性の間には、深い意味の連絡がある。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
板屋の前には、俄かに、蓮の茎がし並べられた。さうして其がカワくと、谷の澱みに持ち下りて浸す。
死者の書 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
しほたま一八を出して溺らし、もしそれ愁へまをさば、しほたまを出していかし、かく惚苦たしなめたまへ
さずをせ。ささ。 (歌謠番號四〇)
「どうするこつたか自分じぶん子供こどもでもありやすめえし、らがにやわかんねえな」卯平うへい何處どこまでもからびたいひやうである。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
つどっているうちに一人、頭から黒いきれを被って、顔色がろうのように青白い、やつれた女がある。眼は泣き腫らして、唇の皮が厚くひからびて、堅く死骸に抱き付いたまま身動きすらしなかった。
越後の冬 (新字新仮名) / 小川未明(著)
と、いいかけて、ひっついた咽喉のどを、咳ばらいをして
雪之丞変化 (新字新仮名) / 三上於菟吉(著)
両親ぐらゐにひもじい思はきつとせませんから、破屋あばらやでも可いから親子三人一所に暮して、人に後指をさされず、罪も作らず、うらみも受けずに、清く暮したいぢやありませんか。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
その日は朝からからっと晴れた好天気で、気候も初夏らしく温い日だったので、人びとはお祭り騒ぎで替えぼしをはじめた。
赤い牛 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
板屋の前には、俄かに、蓮の茎がし並べられた。さうして其がカワくと、谷の澱みに持ち下りて浸す。
死者の書 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
英吉利旦那イギリスマスターのすばらしい自用車、あんぺらを着た乞食こじきども、外国人に舌を出す土人の子、路傍に円座して芭蕉ばしょうの葉に盛ったさいごん米とドライカレーを手づかみで食べている舗装工夫の一団
ヤトラカン・サミ博士の椅子 (新字新仮名) / 牧逸馬(著)
又此塩の盈ちるがごと、盈ち乾よ。又此石の沈むがごと、沈みコヤせ。かく咀いてカマドの上に置かしめき。是を以て、其兄八年の間、カワき萎み、病みコヤしき。
比較神話学 (新字新仮名) / 高木敏雄(著)
海宮より携え来りたる潮満珠シオミツタマ、潮ヒル珠を以て、遂に其兄火照命を屈服せしむるに至る。
比較神話学 (新字新仮名) / 高木敏雄(著)