“乾干”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ひぼ33.3%
ひから33.3%
ひぼし18.5%
からぼし3.7%
しな3.7%
ひか3.7%
ひからび3.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
家来でないものが百姓をしたり商売をしたりしなかったら、家来はみんな乾干ひぼしになっている。王政維新どころでない。訓諭がおわった時
苦心の学友 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
土気色をしたせて枯木のように乾干ひからび切った埃及の木乃伊を連想する我らの木乃伊の概念を越えて、これはまたなんという美しい
ウニデス潮流の彼方 (新字新仮名) / 橘外男(著)
「それで何とも言つて来ないのか。無けりや、乾干ひぼしになつても食はずにゐるのか。何うしても変だな、不思議だな。」考へて
ある僧の奇蹟 (新字旧仮名) / 田山花袋(著)
「あたい、麩なんかぐにゃぐにゃしていや、塩からい、わかさぎの乾干からぼしがつっつきたいんですもの、くたびれちゃった。」
蜜のあわれ (新字新仮名) / 室生犀星(著)
仲仕切の暖簾のれんに、人影が、そぼ降る雨に陰気にすと、そこへ、額の抜上った、見上皺みあげじわを深く刻んだ、頬のげっそりこけた、ばさばさ乾干しなびた、色の悪いおんな
卵塔場の天女 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
真ん中頃に二カ所どす黒くコチコチに乾干ひからびた、どうも血らしいものの付いているところがございました。
蒲団 (新字新仮名) / 橘外男(著)
見ると夥しく黒血がニジンで乾干ひからび付いている。トテモ痛そうである。
呑仙士 (新字新仮名) / 夢野久作(著)