“ひぼし”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
乾干41.7%
干乾33.3%
日乾16.7%
食干8.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
は愛をざきにする。面当つらあてはいくらもある。貧乏は恋を乾干ひぼしにする。富貴ふうきは恋を贅沢ぜいたくにする。功名は恋を犠牲にする。我は未練な恋を踏みつける。
虞美人草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
道也にはさいがある。妻と名がつく以上は養うべき義務は附随してくる。みずからみいらとなるのを甘んじても妻を干乾ひぼしにするわけには行かぬ。干乾にならぬよほど前から妻君はすでに不平である。
野分 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
眼の白きなまの鰯はめて日乾ひぼしあまぼし串に刺せちふ
夢殿 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
「穴川さん今日一日食干ひぼしに遭った為、空腹で言葉の順序さえ間違い相です。先ず御馳走に與かりますよ、話は腹の出来た上に致しますから」と云い、卓子に就いて遠慮無くべ始めた。
幽霊塔 (新字新仮名) / 黒岩涙香(著)