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乾
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かは
ふりがな文庫
“
乾
(
かは
)” の例文
俥
(
くるま
)
は
踏切
(
ふみきり
)
を、
其
(
そ
)
の
蛙
(
かはづ
)
の
声
(
こゑ
)
の
上
(
うへ
)
を
越
(
こ
)
した。
一昨日
(
おととひ
)
の
夜
(
よ
)
を
通
(
とほ
)
した
雨
(
あめ
)
のなごりも、
薄
(
うす
)
い
皮
(
かは
)
一
枚
(
まい
)
張
(
は
)
つたやうに
道
(
みち
)
が
乾
(
かは
)
いた。
続銀鼎
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
お縫は
漸
(
やうや
)
く涙の
乾
(
かは
)
いた眼を擧げて、自分の前にピタリと坐つた平次の、穩やかな顏を仰ぎました。
銭形平次捕物控:178 水垢離
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
代助は
暑
(
あつ
)
い
中
(
なか
)
を
馳
(
か
)
けない
許
(
ばかり
)
に、
急
(
いそ
)
ぎ足に
歩
(
ある
)
いた。
日
(
ひ
)
は代助の
頭
(
あたま
)
の上から
真直
(
まつすぐ
)
に射
下
(
おろ
)
した。
乾
(
かは
)
いた
埃
(
ほこり
)
が、火の
粉
(
こ
)
の様に
彼
(
かれ
)
の
素足
(
すあし
)
を
包
(
つゝ
)
んだ。
彼
(
かれ
)
はぢり/\と
焦
(
こげ
)
る心持がした。
それから
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
第八
衣服
(
いふく
)
の
精粗美惡
(
よしあし
)
は
人
(
ひと
)
の
分限
(
ぶんげん
)
に
依
(
よ
)
ると
雖
(
いへど
)
も、
肌着
(
はだぎ
)
は
木綿
(
もめん
)
フラン子ルを
良
(
よし
)
とす。
蒲團
(
ふとん
)
の
中心
(
なかわた
)
は
新
(
あたら
)
しく
乾
(
かは
)
きたるものを
貴
(
たつと
)
む
故
(
ゆゑ
)
に、
綿花
(
わた
)
に
限
(
かぎ
)
らず
蒲
(
かま
)
の
穗苗藁
(
ほわら
)
其外
(
そのほか
)
柔
(
やわらか
)
く
乾
(
かは
)
きたるものを
擇
(
えら
)
ぶべし。
養生心得草
(旧字旧仮名)
/
関寛
(著)
往還に
眼窩
(
めのくぼ
)
ふかき子は立てりほろほろと
乾
(
かは
)
く
直土
(
ひたつち
)
の照り
海阪
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
▼ もっと見る
楡
(
にれ
)
の花沙にまじるを悲みぬ春過ぎ去りて
乾
(
かは
)
く涙と
満蒙遊記:附 満蒙の歌
(新字旧仮名)
/
与謝野寛
、
与謝野晶子
(著)
高圓
(
たかまど
)
の
日
(
ひ
)
に
乾
(
かは
)
く
孔雀船
(旧字旧仮名)
/
伊良子清白
(著)
いや、
昨日
(
きのふ
)
も、はら/\したつけが、まだ
濡
(
ぬ
)
れて
居
(
ゐ
)
たから、
輪
(
わ
)
をくつて、お
前
(
まへ
)
さんが
挽
(
ひ
)
きにくいまでも、まだ
可
(
よ
)
かつた。
泥濘
(
ぬかるみ
)
が
薬研
(
やげん
)
のやうに
乾
(
かは
)
いたんぢやあ、
大変
(
たいへん
)
だ。
続銀鼎
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
父
(
ちゝ
)
は
乾
(
かは
)
いた
会話
(
くわいわ
)
に
色彩
(
しきさい
)
を
添
(
そ
)
へるため、やがて
好
(
す
)
きな方面の問題に
触
(
ふ
)
れて見た。所が
一二言
(
いちにげん
)
で、高木はさう云ふ
事
(
こと
)
に
丸
(
まる
)
で無頓着な男であるといふ事が
分
(
わか
)
つた。
父
(
ちゝ
)
は老巧の
人
(
ひと
)
だから、すぐ退却した。
それから
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
漸
(
やうや
)
う
起上
(
おきあが
)
つて
道
(
みち
)
の五六
町
(
ちやう
)
も
行
(
ゆ
)
くと
又
(
また
)
同一
(
おなじ
)
やうに、
胴中
(
どうなか
)
を
乾
(
かは
)
かして
尾
(
を
)
も
首
(
くび
)
も
見
(
み
)
えぬが、ぬたり!
高野聖
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
其顔には今見た不安も苦痛も殆んど消えてゐた。
涙
(
なみだ
)
さへ大抵は
乾
(
かは
)
いた。
頬
(
ほゝ
)
の
色
(
いろ
)
は固より蒼かつたが、
唇
(
くちびる
)
は
確
(
しか
)
として、動く
気色
(
けしき
)
はなかつた。
其間
(
そのあひだ
)
から、低く重い言葉が、
繋
(
つな
)
がらない様に、一字づゝ
出
(
で
)
た。
それから
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
『
此
(
こ
)
の
湯
(
ゆ
)
が
沸
(
わ
)
いて
殺
(
ころ
)
さぬと、
魚
(
うを
)
が
殖
(
ふ
)
へて
水
(
みづ
)
が
無
(
な
)
くなる、
沼
(
ぬま
)
が
乾
(
かは
)
くわ。』
神鑿
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
“乾”の意味
《名詞》
(いぬい)北西の方角。戌(いぬ)と亥(い)の間であることから。
(出典:Wiktionary)
“乾”の解説
乾(けん)は八卦の一つ。卦の形はであり、三爻がすべて陽。または六十四卦の一つであり、乾為天。乾下乾上で構成される。
(出典:Wikipedia)
乾
常用漢字
中学
部首:⼄
11画
“乾”を含む語句
乾燥
乾酪
乾干
乾魚
干乾
乾涸
乾葡萄
乾飯
乾坤
乾物
乾草
乾枯
乾鮭
生乾
乾杯
乾菓子
乾菜
乾田
乾麺麭
乾声
...