かは)” の例文
くるま踏切ふみきりを、かはづこゑうへした。一昨日おととひとほしたあめのなごりも、うすかはまいつたやうにみちかはいた。
続銀鼎 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
お縫はやうやく涙のかはいた眼を擧げて、自分の前にピタリと坐つた平次の、穩やかな顏を仰ぎました。
代助はあつなかけないばかりに、いそぎ足にあるいた。は代助のあたまの上から真直まつすぐに射おろした。かはいたほこりが、火のの様にかれ素足すあしつゝんだ。かれはぢり/\とこげる心持がした。
それから (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
第八 衣服いふく精粗美惡よしあしひと分限ぶんげんるといへども、肌着はだぎ木綿もめんフラン子ルをよしとす。蒲團ふとん中心なかわたあたらしくかはきたるものをたつとゆゑに、綿花わたかぎらずかま穗苗藁ほわら其外そのほかやわらかかはきたるものをえらぶべし。
養生心得草 (旧字旧仮名) / 関寛(著)
往還に眼窩めのくぼふかき子は立てりほろほろとかは直土ひたつちの照り
海阪 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
にれの花沙にまじるを悲みぬ春過ぎ去りてかはく涙と
高圓たかまどかは
孔雀船 (旧字旧仮名) / 伊良子清白(著)
いや、昨日きのふも、はら/\したつけが、まだれてたから、をくつて、おまへさんがきにくいまでも、まだかつた。泥濘ぬかるみ薬研やげんのやうにかはいたんぢやあ、大変たいへんだ。
続銀鼎 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
ちゝかはいた会話くわいわ色彩しきさいへるため、やがてきな方面の問題にれて見た。所が一二言いちにげんで、高木はさう云ふことまるで無頓着な男であるといふ事がわかつた。ちゝは老巧のひとだから、すぐ退却した。
それから (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
やうや起上おきあがつてみちの五六ちやうくとまた同一おなじやうに、胴中どうなかかはかしてくびえぬが、ぬたり!
高野聖 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
其顔には今見た不安も苦痛も殆んど消えてゐた。なみださへ大抵はかはいた。ほゝいろは固より蒼かつたが、くちびるしかとして、動く気色けしきはなかつた。其間そのあひだから、低く重い言葉が、つながらない様に、一字づゝた。
それから (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
いてころさぬと、うをへてみづくなる、ぬまかはくわ。』
神鑿 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)